このサクラはコシノヒガンになるか
3月21日(水)
サクラ
ハクモクレンの花はコブシの花に似ている。今まで冬芽であったときは、冬芽の向き、芽鱗の毛の様子で2つの違いを区別することが出来たが、花になって仕舞うと、この決め手が使えなくなる。ハクモクレンの冬芽は立ち上がり、上を向いているので、当然花も立ち上がると思うが、個々の花を見ると、判断に迷う花も出てくる。
ハクモクレンの花
また、コブシの花の下には1枚の葉があり、ハクモクレンにはこの葉がないという説明もよく聞く。このハクモクレンの花の下にある緑色のものは何だろうか。毛があり、厚みがあるので、葉でないことが分かるが、普通に見ると葉のように見えてしまう。
ハクモクレンの花の下にある緑色のもの
ここのサクラの名前は何というのだろうか。今までは彼岸頃咲くので、ヒガンザクラと呼んで片付けていたが、「ヒガンザクラ」という名前のサクラな存在しない。このサクラはソメイヨシノより早く咲くので、ソメイヨシノでないことは明らかである。萼筒の膨らみから類推すると、コシノヒガンによく似ている。しかし、コシノヒガンとすると、花の咲くのが早すぎる気がする。しかし、下記の資料を見ると、東京では、3月中頃に咲いているとの記録があった。
コシノヒガンになるか
萼筒に膨らみがある
道路に面したところのハクモクレンがほぼ満開状態だったので、この中にあるシモクレン、ハクモクレンは当然咲いていると思った。ところが、見て吃驚した。ハクモクレンに花はなく、シモクレンにも花は僅かしかなかった。それほど環境が違っているとは思えないが、自然の見せる不思議さである。
ハクモクレン:花がない
シモクレン:花はわずか
奥にある、ヤマボウシ、コブシにもまだ花が咲いていなかった。モクレン公園を後にして、道へ出ると、教会の庭にサクラの花が見えた。先程見たサクラとは明らかに違っている。下の方に花があったので撮影した。ピンクの花に混じって葉がみえる。このサクラはカワヅザクラになるようだ。
カワヅザクラの花
撮影:3月16日
記 平成30年3月18日(日)