公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ベニシダレに勢いがない

316日(金)
 
 花の広場の入り口から見える中の池の景色は、三ツ池公園の中の名所の1つである。先日ここにあるサクラがエドヒガンであることを知った。以前から、サクラの原型ともいわれるエドヒガンの名前は知っていたが、実物は見たことがなかった。最近になって、この樹に「エドヒガン」の名札がつけられ、この樹が「エドヒガンなのかぁ」と思うようになった。花はソメイヨシノとほとんど変わらなかった記憶があるが、今年はしっかり見たいと思っている。先日エドヒガンの特徴として、幹に縦の溝模様があることを学んだ。まず、この模様を確認した。冬芽はソメイヨシの冬芽と区別がつかないくらいよく似ている。今の段階では、エドヒガンの冬芽の先が黄緑色で、ソメイヨシは茶褐色であるが、いずれソメイヨシノの先も黄緑色に変わってくる。
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 エドヒガンの冬芽

 花の広場へ入ると、左側にフゲンゾウと呼ばれるサクラの樹がある。花時に、めしべが1対葉化することで知られている。先の方が少し変化してきているが、大きな変化は認められない。
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フゲンゾウの花:1対葉化した雌しべが見える

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 フゲンゾウの冬芽

 花の広場の花と言えば、ベニシダレのサクラである。先日このベニシダレの冬芽の付きが悪いとこに触れた。今日冬芽の変化を見ようとすると、写真に撮れそうな冬芽がなかなか見つからない。枝垂れた枝の先には殆ど冬芽が付いていない。上空を見たが、やはり、これと思える冬芽が見えてこない。やはり今年は花の付きが悪いようだ。
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 ベニシダレの冬芽:冬芽の付きが悪い

 中央付近にもシダレザクラがある。此方はヤエベニシダレと言い、花は八重になる。先程のベニシダレには生気がなかったが、此方は先に緑色が見え始め生気を感じる。一昨年このヤエベニシダレの周りにナノハナが植えられ、綺麗な花壇をつくっていたが、昨年からはナノハナに手が加えられていない。一昨年のような光景は期待できないようだ。
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 ヤエベニシダレの冬芽

 時刻が遅くなったこともあり、ここも日陰になってきた。少し奥に2本のハクバイがある。薄暗いが満開になっている。手前のハクバイは満開を過ぎたようだ。光が当たっていれば、鮮明な写真が撮れたが、一寸来るのが遅かった。
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2本のハクバイ

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 ハクバイ

 道を隔てたところにシダレソメイヨシノとイズソメイがある。いずれも「ソメイ」の名前がつくシダレザクラである。先日調べたことによると、「シダレソメイヨシノオオシマザクラシダレザクラの雑種」と言われている(資料)。昨年の花を見直してみると、花の萼筒に毛があり、明らかな膨らみが見える。冬芽はソメイヨシノに似ていて、オオシマザクラとは違っている。
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シダレソメイヨシノ

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 シダレソメイヨシノの冬芽

 イズソメイの昨年の花を見ると、萼筒にシダレソメイヨシノのような膨らみがない。この特徴はオオシマザクラに似ている。このイズソメイについて知りたいが、資料が皆無に近い。「イズ」は伊豆を指すのだろうか。この冬芽はオオシマザクラでなく、ソメイヨシノに似ている。
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イズソメイの花

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 イズソメイの冬芽

撮影:34

  記  平成3038日(木)