公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

惑わされるヤマボウシ

1219日(火)
 
 坂の上は広場になっている。そして、広場の一画に、この公園を代表するモクレンを中心にした小さな樹木園がある。
 広場の北側にサクラやマテバシイが植えられている。ここの樹木は、先程下から見た樹木の続きになっている。中央付近の葉を沢山付けたマタバシイで、その右はヤマモモになる。坂を上って来る途中、右側の樹木見て、マテバシイタブノキを見間違えていたので、今度は確かか、近くで確認した。薄暗かったが、葉は先程より一回り大きく、マテバシイに間違いないと分かった。隣の樹の葉は細長く、ヤマモモの特徴を表していた。
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 広場の北側の樹木

 公園の東側に大きな樹が並んでいる。箒状の樹形はケヤキに似ている。近づいてみると、幹の表面に縦方向の溝がある。ケヤキの幹はこのようにはなっていない。ケヤキでないとすると何になるのか。カツラにも少し似ている気がする。他に何か手掛かりはないだろうかと、探していると、冬芽が見つかった。冬芽は濃褐色で、対生に付き、上から見ると三角形に見える。カツラも冬芽は対生だが、此方の冬芽は赤褐色で、もう少し細長い。従って、カツラとも違うようだ。色々考えていると、以前此処の右側の広場で同じような樹を見たことを思い出した。そこで、過去の資料を探してみると、イタヤカエデと記してあった。また、下記の資料で冬芽を確認してみた。
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箒状の樹:イタヤカエデ

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冬芽:イタヤカエデ
 
 西側には別の植木が植えられ、その先は樹木園になっている。右から見て行くと、サクラ、ヤマボウシ、カエデ、シラカシと続いている。後方はタブノキになる。このヤマボウシは下で見たものと同じようで、何か手掛かりがないものかと見ると、2枚ほど枯れた葉が付いていた。この葉と幹を見ていると、やはりヤマボウシらしいことが分かって来た。
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西側の植木

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 樹木園へ入った。ここにはモクレン公園の名前に相応しく、モクレンの樹が何本かある。多くはシモクレンで、大きな紫色の花を咲かせる。モクレンの周りを囲んでいるのは常緑のキンモクセイである。キンモクセイは、秋に独特のにおいを漂わせる。
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 モクレンの冬芽

 ヤマボウシマテバシイがある。ヤマボウシはこの公園で何本か見て来たが、幹だけでははんだを間違えることがある。葉がないので、冬芽を見ることになる。この冬芽の写真を撮ると、ヤマボウシの冬芽らしい姿が写っていた。下で撮影したものとは大分違っている。
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 ヤマボウシの後ろにタブノキがある。公園へ入ってすぐに見たタブノキと同じである。先程、マテバシイタブノキを見分けて来たが、ここに来て、やはり迷った。「タブノキの幹は真直ぐ伸び、表面はなめらかだった」というイメージを描いて見て来たが、そうでもないものが出てくると迷ってしまう。幹がごつごつし、曲がっているとヤマモモの幹とも混乱してくる。幹、葉、冬芽をしっかり確認しないと、間違えてしまう恐れがある。
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 この公園にはオリーブの樹がたくさん植えられている。オリーブの樹は、花、果実、樹形のどれをとっても、見栄えがあるものではない。オリーブの生産地でもないのに、なぜ、沢山のオリーブの樹が植えられたのか、その由来が分からない。西洋風の花壇と言うことで植えられたのだろうか。
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 オリーブ

撮影:1215
 
  記  平成291217日(日)