この幹はムクノキの樹だった
10月31日(火)
前田の丘へ出ると、周りが明るくなってきた。伸びていた草が刈られ、地面が現れていたからである。あれだけの草を刈り取ることはかなりの労力が必要であり、刈られた草はどこへ行ったのだろうか。
前田の丘
草がなくなったので、以前のように向こうの樹々を見ることが出来る。右側のヤマグワから見始めた。ここのヤマグワは大きな樹で、枝が下の方まで下がっていた。冬芽を見ると、小さいが丸々と太っている。いつも見る冬芽は数枚の乾いたような芽鱗で覆われているが、この冬芽は外側の芽鱗の中から飛び出てきているように見える。長さが8㎜、幅が5㎜あった。
ヤマグワの冬芽
アカメガシワの冬芽
手前のアカメガシワは雄株で、奥に雌株があるので様子を見に奥へ入った。すると、2本並んでアカメガシワの幹があったので、此れが雌株かと思った。ところが、その幹から伸びている枝の葉を見て、これは変だと気が付いた。アカメガシワの葉は広く大きい。ところがこの葉は楕円形で、幅が広くない。幹を見ると、縦方向に入る赤茶色の線模様が見える。これはアカメガシワの特徴を示している。葉をもう1度見直すと、ムノキの葉にも若干似ている気がしてきた。そこで、ムクノキの幹について調べてみた。すると、下記の資料の幹を見ると、若い幹には縦方向に赤茶色の線模様が見られる。普通見かけるムクノキは大木で、下の方の樹皮は剥げかかっている。この印象が強く、若い幹の樹皮の様子は知らなかった。アカメガシワと思ったこの樹はムクノキになりそうだ。ムクノキとなれば、冬芽の形も一致してくる。結局、奥にある雌株は分からなかった。
ムクノキの幹
ムクノキの葉
ムクノキの冬芽
直ぐ近くに、マユミの樹がある。葉は大分痛んできて落ちかかっている。弾力性がなくなっているせいか、軽く引っ張っただけで葉は取れてしまった。秋が深まり、葉が弱ってきていることが分かる。葉が対生しているのと同じように丸い冬芽が葉腋に対生していた。
マユミの冬芽
直ぐ隣にクリの樹があるので、その冬芽を見た。今年の2月8日に、ここで丸っこい形をしたクリの冬芽を初めて見ている。その時は、暗褐色をしていたが、今日は明るい黄褐色をしている。先端の黄色い部分は外へ出始めているように見える。
クリ
クリの冬芽
撮影10月27日
記 平成29年10月28日(土)