コメナモミの花を見る
10月21日(土)
自然教育園にて
水生植物園から武蔵野植物園へ入った。右に湿原が見える。道の両側はケヤキの高木、アオキの低木などで鬱蒼とした林になっている。平らな道だが、環境は山道である。道が左へ曲がった。ここへ来ると、ケヤキの高木に変わってコナラが増えてきた。低木は相変わらずアオキが続いている。こういう環境が武蔵野の雑木林だったのかと思いを馳せた。
ケヤキの高木とアオキの低木が続く林
コナラの高木とアオキの低木が続く林
前方が明るく見えてきた。右手にケヤキやコナラとは違った大きな樹木が現れた。幹を見ると、剥がれそうな樹皮が重なっているように見える。この特徴はムクノキの様である。葉を見ないとムクノキかどうかは分からないので、目を上空へ向けた。薄暗く、色々な葉が重なり合っているので、この樹の葉がどれなのか分かり難い。下から枝を辿り、見当をつけ、望遠写真を撮った。平行気味に走る葉脈、不規則な鋸歯の様子からムクノキの葉になるようだ。
ムクノキ
ムクノキの葉
林を抜けると、明るくなり、雑木林の野草が目に付くようになった。シラヤマギクが見えてきた。シラヤマギクのきつそうに映る感じは、入り口で見たシロヨメナに似ている。舌状花の揃い方を見ると2つの区別がつく。シロヨメナは舌状花が揃っているが、シラヤマギクは不揃いである。また、シラヤマギクは下の葉が大きいことから他のノギクとは区別がつく。
視野が開け、見えてきた野草
シラヤマギク
シラヤマギクの葉
ヤマハッカ
アブラススキ
メナモミが出て来た。この花は、つい先日学んだメナモミの花である。まだ、メナモミ、コメナモミについては、未解決である。牧野新日本植物図鑑によると、「メナモミの茎は葉とともに毛が多い」、「コメナモミの茎および葉にはメナモミのように長い粗立毛はなく、ただ短い伏毛がまばらにあって・・・」と説明されている。資料1でメナモミの写真を、資料2でコメナモミの写真を見ると、確かにメナモミの葉や茎に毛が目立つ。今見ているメナモミはどちらになるのだろうかと、見直してみた。葉の毛は分からないが、茎の毛は短い伏毛になっているようだ。従って、この花はコメナモミになるようだ。
コメナモミ
コメナモミの花
撮影:10月12日
記 平成29年10月17日(火)