このノギクはシロヨメナだろうか
10月15日(日)
自然教育園にて
秋も深まり、秋の野草もなくなり始める時期になって来た。いま、ノハラアザミとタイアザミの違いを調べているが、中々解決できないでいる。色々な資料を参考にすると、2つを見分けるには、総苞片の形と根生葉の有無が上げられているが、この判断が非常に難しい。
どこかに標本になるものがないかと探していたところ、若しかしたら東京の自然教育園にあるのではないかと思い、調べてみた。すると、自然教育園の中の武蔵野植物園にタイアザミが、水生植物園でノハラアザミが見られるとあった(資料1)。
自然教育園へ入ると、白色のノギクがいっぱい咲いていた。このノギクはユウガギクではないようだ。今まで目にしてきたユウガギクは紫色がかっていて、ここのノギクより花が一回り大きい。すると、ノコンギクだろうかと考えた。しかし、葉が大きく艶があるので、ノコンギクでもなさそうだ。自然教育園では、色々な植物に記名されているが、このノギクには記名がされていなかった。中央の黄色い花が目に付く点からは、シラヤマギクが考えられる。しかし、シラヤマギクの舌状花の数が少なく、不規則になっている。また、シラヤマギクの下の方の葉は極端に大きくなっている。しかし、このノギクにはそのような様子が見られない。そうなると、あと思いつくのはシロヨメナである。シロヨメナの葉の表面は濃緑色で、艶があった。中央の黄色い花が目に付く点も似ている。ただ、これだけ咲いているのに記名されていないのが不思議でならなかった。未だ、この先同じ花が出てきて、若しかしたら記名されているかも知れないだろうと思い、先へ進んだ。
シロヨメナ?
シロヨメナ?
シロヨメナ?
直ぐ隣にホトトギスがあり、これには記名がされていた。3枚の外皮片、3枚の内皮片があり、花弁が6枚に見える。雄しべと雌しべは合体し柱のようになっている。柱の表面(雄しべの花糸)や花弁には赤紫色の斑点がある。柱頭の先は3つに割れ、更にその先が2つに分かれている。雌しべの柱頭に小さな水滴のような粒が見られるが、これは一体何だろうか。下記の資料によると腺毛状突起というらしい。
資料:http://wapichan.cocolog-nifty.com/blog/2008/09/post-6978.html
イヌショウマがあったが、花は上に残っているだけで、下は花がなくなり、果実になり始めていた。イヌショウマに似たものにサラシナショウマがある。この2つの違いは、イヌショウマには花柄がないということである。このことは、舞岡公園のイヌショウマについて書いていたとき学んだ、
イヌショウマ
ニシキギのオレンジ色に熟した果実を見た。この樹、果実を見た時、「この樹はニシキギだろうか」と疑問を感じた。いつも見るニシキギの枝には幅の広い翼があったが、この枝の翼はかなり狭い。よく見ないと、翼の存在が分からない。コマユミではないかと思ってみたが、果実をしっかり捉えていなかったので、判定は難しい。
ニシキギ:翼が狭い
撮影:10月12日
記 平成29年10月14日(土)