公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

赤紫色のゲンノショウコを見る

918日(月)
 
 クヌギ休憩所を目指して日陰になった坂道を上って行った。前にここを通った時は、イイギリの雄花が隙間なく散らばっていた。そんなことを思い出いながら進んだ。クヌギ休憩所は上りきった奥にある。途中右側に紅葉した赤い葉が見えた。この葉を見て、これはニシキギと分かった。確認のために枝にある翼を見た。確かに翼がある。それにしても、この時期に紅葉とは、「早すぎるのではないか」と思った。
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ニシキギの紅葉

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 ニシキギの紅葉

 クヌギ休憩所で一休みした。ここは本道から離れているので、訪れる連れる人は殆どいないようだ。しばらく休んでいても、誰も来なかった。日が当たっているところは暑くてたまらないが、大きなクヌギの樹で囲まれたここの休憩所は、その暑さを感じさせない。樹木の果たしている役割の大きさをしみじみ感じた。
 ここから最初に目指したアカメガシワの方へ下り始めたが、草が生い茂っているので、進みにくい。見えないツルが足に絡んでくる。この状態ではアカメガシワまでは難しいと判断した。樹の枝を潜っていくと、目の前に小さな丸い果実が現れた。「これがアワブキの果実かなぁ」と一瞬思った。この近くにアワブキがあることは分かっていたのだが、この様にまわりが変わってしまうと、分からなくなってしまう。小さな緑色の果実、大きな葉は前回確認している。
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 アワブキの果実

 この果実が確かにアワブキであることを確認するため、冬芽を探した。冬芽は小さいが直ぐに見つかった。長さが1㎝ぐらいのものだが、写真を撮って拡大すると、伏毛で覆われた数個の冬芽がかたまっているのが分かった。やはり、この樹はアワブキになる。
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 アワブキの冬芽
 
 アワブキを見て、次へ回ろうとしたら、赤紫色の花が足元に見えた。「この花は何だろうか」と少し考えた。こんなに鮮明な赤紫色の花の記憶は残っていない。そこで葉を見た。葉を見ると、見覚えがある。フウロウの仲間と分かると、若しかしたら「ゲンノショウコではないか」と思い付いた。白色のゲンノショウコはよく見かけたが、赤紫色のゲンノショウコを見た記憶はない。ゲンノショウコと決めつける前に、一応調べ始めた。すると、よく似たものとしてミツバフウロウが出て来た。写真を見るとそっくりで、区別がつかない。さらに調べて行くと、下記の資料が見つかった。資料では2つの違いについて詳しく説明していた。その中のうち、ミツバフウロウの花弁の中央に窪みがある点、ゲンノショウコの花径に開出毛がある点の2点の指摘が印象に残った。この2点を確認すると2つの違いが分かるように思えてきた。そこで、この2点について確認してみると、この花の花弁には窪みがなく、花径には開出毛があることが分かった。この花はゲンノショウコになりそうだ。
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撮影:914

  記  平成29915日(金)