イヌコウジュが咲く
9月17日(月)
足元の草原を見ると、キツネノマゴが群生している。キツネノマゴの群生の中ををよく見て行くと、黄色い花のキンミズヒキが見える。ピンク色の小さな花も見える。ピンクの花は、アレチヌスビトハギではないかと思い、旗弁の基にある黄色い斑点を探した。斑点が確かにある。これは間違いなくアレチヌスビトハギになる。
キツネノマゴの群生
アレチヌスビトハギ
昨年、この草原でイヌコウジュを見ているので、若しかしたら見られるかもしれないと思い探した。探していると、エノキグサが先に見つかった。細く、すらっと伸びた茎を見た時は、名前が分からなかったが、線状に伸びている花序と渦を巻いたような葉を見て、これは畑の中などに出てくるエノキグサと分かった。小花のつくりを知ろうと、接写写真を撮った。しかし、小さくてよく分からない。下の資料によると、「穂状のものに雄花が付き、基の方に雌花が出来るという」ので、確かめようとした。しかし、写真が鮮明でなく、存在は分かったが、詳細は知ることが出来なかった。
エノキグサ
エノキグサの花序
改めて、イヌコウジュを探し始めると、見つかった。細く、すらっと伸びた茎の様子はエノキグサに似ている。しかし、イヌコウジュの葉には渦を巻き、丸みを帯びた葉がないので違いが分かる。穂状の小花を見れと明らかに違っている。この小花を見たいと思い、何枚も写真を撮ってみた。
イヌコウジュ
イヌコウジュの長く伸びた穂を見ると、小花は片側に寄っている。小花は唇形花であるが、この花を見た時、どこまでが上唇で、どこからが下唇になるのか、決め難かった。以前の記録を見ると、上唇が3枚に、下唇が2枚と見ていたので、それに従ってみた。上唇の3枚は、中央が大きく、2枚が横に伸びている。中央の大きいものは上が浅くくびれている。下唇は大きく、斜め下へ伸びており、内側には毛がたくさん見られる。雄しべは4本あるいは2本と言われるが、本数は確認できなかった。上唇に触れているものが雄しべと思える。また、花弁の外側には薄紫色の小さな斑点があるようだ。
イヌコウジュの小花
イヌコウジュの小花
草原の中にツユクサが一際映えていた。ツユクサを見ると、花弁の青さと、黄色い葯が鮮やかに目に入って来る。色々なものが混生している中でも、この鮮やかさは別格のように映えて見えてくる。ツユクサの花弁はこの青いのが2枚と思えるが、目立たないが下の方へ向かっている白色の花弁がもう1枚ある。この白色の花弁は小さく、雄しべなどの陰になっているので、目立たない。
撮影:9月14日
記 平成29年9月15日(金)