クズの花を再確認する
9月16日(土)
ここ2~3日暑い日が続いた。今日も真夏の暑さである。暑さから逃れることもあり、9月に入り始めて舞岡公園へ出かけた。今日は、バスの都合で何時もの逆コースになった。
公園入口から坂を上り、前田の丘へ向かった。右側の藪には、エゴノキやガマズミなどがあるが、花時でないため、緑一色の変哲の無い光景になっている。その樹々を見ながら進むと、黄褐色の果実が目に入って来た。葉を見ると、3脈が目立ち、シロダモに似ている。シロダモの赤い果実は記憶にあるが、黄褐色の果実には記憶がなかったので、確信が持てなかった。シロダモによく似たものにヤブニッケイがある。シロダモは枝の先に葉が集中している。また、シロダモの葉の方が幾分大きい。これはシロダモと思うが、ポイントをチェックしてみた。
シロダモ
(葉の大きさ 長さ13㎝、幅4.5㎝、柄3㎝)
葉の表:主脈に毛がある
葉の裏:灰白色、上へ向かう伏せ毛が密生している
果実:径が5㎜ぐらいのほぼ球形
直ぐ隣にガマズミがあり、果実に赤い色が付き始めていた。今年は、冬芽や蕾を見ていた時、「ガマズミの冬芽や蕾を余り見かけなになぁ」と思っていた通り、何時まで経っても、花が見えてこなかった。そのため、小花が沢山咲き誇った光景を見た印象が残っていない。花にもその年で当たりはずれがあるのかも知れない。この果実が真っ赤に染まることを期待したい。
ガマズミの果実
坂を上っていくと、左側にオミナエシがある。昨年は道を挟み左にオミナエシ、右にミズヒキが住み分けている光景を見ている。オミナエシは下から上まで続き、昨年よりも個体数が増えている。しかし、右側にはミズヒキが目立たくなり、花期を終えようとしているツルボが目に入って来た。見る時期にもよるが、植生は変わっていくようだ。
前田の丘へ来て、前の光景をを見た時、草の大繁茂に圧倒された。前は何とかこの中へ入って行き、アカメガシワなどを見ることが出来たが、この状態では、とても入っていけそうもなかった。そこで、一旦上のクヌギ広場へ行き、上から入れないかと思って引き返した。その途中、手の届くところにクズの花があったので、この花をよく見た。
前田の丘
先日クズの花が蝶形花であることを確認したが、詳細は未確認であった。今、花を見ると、旗弁は1番大きく、立ち上がっている。旗弁の基に見えた黄色の部分を確認した。黄色い部分は斑紋であり、旗弁に付いているのが分かった。竜骨弁は下の部分が翼弁の外に出ているが、翼弁によって左右からかたく包み込まれていた。雄しべ等は基の部分が1つに合着しているというので、竜骨弁を開いてみた。すると、その姿がはっきりと見えてきた。やはり基部は合着していた。
クズの蝶形花
竜骨弁は翼弁によって包まれている
雄しべの基は合着していた
撮影:9月16日
記 平成29年9月15日(土)