カゼクサが大分咲いていた
9月14日(木)
新しくフェンスがつくられ、見るものが少なくなったこともあり、近くの浦島丘へ暫く出かけていなかった。余り間を開けてはと、今日は、午後時間が空いたので、出かけてみた。
以前、駐車場から見やすかったタブノキも数年前強く伐採されてしまったので、今では崖の縁まで行かないとよく見ることが出来なくなっている。枝先を見ると、薄い黄緑色をした冬芽が見えた。この時期にタブノキの冬芽を見るのは珍しい。このところ冬の間色々な冬芽を見てきたので、花の無い時期は自然に目が冬芽へ行くようになった。冬芽は、中央が膨らみ綺麗な楕円形をしている。芽鱗が煉瓦状に組み合わされ、綺麗な幾何学模様をしている。縁は毛があるのか、ギザギザしている。
タブノキの冬芽
足元を見ると、カナムグラの葉が広がっていた。そろそろ花が咲き始めるのではと探していると、見つかった。カナムグラの葉は掌状で、表面に粗い毛があり、ざらつくので、見ればカナムグラとすぐに分かっていたので、花については詳細を見ていなかった。そこで、いい機会なので、調べてみた。カナムグラは雌雄が別株であるという。今見ているのは葯が見えるので、雄株になりそうだ。花枝は葉腋から出て、更に分枝し、その先に沢山の小花が付いている。この様な花の形を円錐状であるという。雄花には萼が5個、雄しべが5個あるというので調べると、萼は分かったが、雄しべの数は確認できなかった。ただ葯が大きいことが分かった。今度は雌株を探さなければならない。
カナムグラ
円錐状の花穂
カナムグラの小花
イヌタデが見えた。背丈が50㎝、葉は長さ5.5㎝、幅1.2㎝、花穂3㎝であった。また別の場所には背丈が80㎝もするものがあった。このイヌタデの葉を見ると、葉の表面の端に短い毛が沢山あり、中央付近に薄らと黒色の斑紋が見られる。托葉鞘は1㎝ぐらいあり、先に同じぐらいの長さの毛が多数ある。
イヌタデ:托葉鞘
これはカゼクサではないだろうか、このところ藪の方へ出かけなかったので、こんなにも穂が出ているとは気が付かなかった。今までこのような穂を見た時、コスズメガヤとばかり思っていた。しかし、これは明らかにカゼクサである。コスズメガヤより明らかに葉が長く、穂が長い。葉は長さ37㎝、幅7㎜程であった。葉鞘の縁に毛があり、葉舌は毛になっている。花穂を計測すると、25㎝あった。
カゼクサ
カゼクサ:花穂
葉舌と葉鞘口
先へ進むと、藪側に大きなコナラの樹あり、道に面してクヌギの樹がある。クヌギを見ると、低い枝に沢山の果実が出来ていた。それでも手は届かない高さである。何時もはこの高さにはあまり見られない。紐状の総苞片が沢山見え、その中に薄い緑色の果実が納まっている。
クヌギの果実
撮影:9月10日
記 平成29年9月11日(土)