公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

アキカラマツの花

828日(月)
 
 水田へ下りると、青色の網をかけられた中ではイネが黄色い穂を付け実っていた。425日に水田の中をはじめ畔には春の野草がいっぱい咲き、430日には水田は耕させ、土が掘り起こされ始めた。そして、63日に、田植えが行われ光景を見てきた。今日は822日である。田植えから3か月が経っていないのにイネは早くも実り始めている。この間があっという間の出来事であったように感じる。数か月で、沢山の実りをもたらすイネの発見は、人の生活を豊かにしたこと語り伝えている。花序の長さ25㎝、1粒の果実を計測すると、長さ7㎜、幅4㎜あった。
イメージ 1
水田

イメージ 2
 イネの果実

 水田沿いの畔にシマスズメノヒエが見える。シマスズメノヒエは色々な所で見かけるが、ここにこんなに纏まって出現するとは予想していなかったし、今まで気が付かなかった。シマスズメノヒエに似たものにスズメノヒエがあるが、此方は殆ど見ることがない。
イメージ 3
シマスズメノヒエ

イメージ 4
シマスズメノヒエ:柱頭は黒色、葯は黄色
 
 水田へ出ると、暑さが厳しくなってきた。今日は折りたたみ傘を用意するほどで、これほど太陽が照り付けてくるとは予想していなかった。上の道を通りかかった人が「暑いですね」と思わず声をかけてくれた。ここの溝沿いにアザミが出てくるので、期待して近づいたが、アザミの姿はなかった。土手側を見ると、ヌスビトハギが先日よりもいっそう勢力を増し、崖下を隙間なく覆い隠していた。
イメージ 5
ヌスビトハギ

イメージ 6
 ヌスビトハギ

 水の流れ近くにはナツノタムラソウだろうか、細々と花を付けていた。下の方にあるので、確認が難しかったが、何とか写真に収めて見ると、正確ではないが、花弁の色の濃さからナツノタムラソウになりそうだ。雄しべの方は不正確だが、外へ出ているように見える。
イメージ 7
 ナツノタムラソウ

 アキカラマツの淡黄色の花が沢山見える。花は小さく、先日撮影した時は、うまく焦点があっていなかったので、撮り直した。先日よりは鮮明に撮れている。開花と同時に落ちやすいといわれている萼を撮影した。後ろから撮影したので、4枚の萼が数えられる。花柱は殆どなく、雌しべについては、資料で「花柱は殆どなく、柱頭は3角状長楕円形」と説明されていたので、花の中を注意深く見た。すると、雄しべの下の方に3本の短い雌しべらしいものが見えてきた。資料の写真で確認すると、間違いないようだ。
イメージ 8
アキカラマツ:萼が見える

イメージ 9
アキカラマツ:雌しべ
 
 ネムノキの第1休憩所で一休みした。日陰に入ったが今日は風がないせいか、暑く疲れを感じる。リヤカーに刈り取った草を満載して、運んでいる人がいる。大変な作業だと思った。ここの休憩所の周りにはネムノキがある。前方のネムノキを見ると、果実が枝から下がっているのが見えた。マメ科独特の鞘で、数か所に果実があると思われる膨らみが見える。
イメージ 10
 ネムノキの果実

 さらに前方の叢を見ると、1本のピンクの花が見えた。その姿からツルボではないかと思った。確かめるために近づいた。花序は直立しており、花がぎっしり付いている。花をよく見ると、わりと長い花柄があり、その先に1つの花が付いている。小花を見て、花弁を確認していくと、一瞬6枚以上に見えてきた。「可笑しいと」と思い、よく見直すと、多く見えたのは、雄しべを数にいれていた過ちであった。雄しべの花糸は花弁と同じ色で、写真を拡大すると、葯が画面から消え、細い花弁に変わってくる。改めて花弁を数えると、6枚になる。
イメージ 11

イメージ 12
ツルボの小花

撮影:822

  記  平成29823日(水)