公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

クヌギやコナラの果実

826日(土)
 
 今年の夏は、激しい雨が降ったり、暑くなったりと、天気が不安定で、出かけられない日が続いていた。今日何とか大丈夫だろうと思いながら、雨具の用意をし、舞岡公園へ出かけてみた。
 ケヤキ広場へ入ると、クヌギの枝が大分落ちていた。拾ってみると、中には果実が付いている。果実は既に大分大きくなっており、詳細が分かる。大きさを計測すると、幅2㎝、高さ1.2㎝と扁平である。殻斗(総苞)の表面には線状の総苞片が多数あり、外側へ反り返っている。総苞片の中に果実本体の球面が見える。球面の中央には、めしべの痕跡と思われる突起が残っていた。
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クヌギの果実

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クヌギの果実
 
 ばらのまるの橋へ向かう園道沿いにハギの樹がある。ハギについて調べると、この辺に見られるものは、ヤマハギミヤギノハギ、マルバハギの中のどれからしい。花序の長さ、葉の形などの違いを基に見ていくと、初めて見た時は、色々なハギが混ざっているように見えたが、ここのハギは、いずれも葉は丸みを帯びた楕円形で、花序は長く伸びていることが分かって来た。従って、ここのハギはヤマハギと言えそうだ。今年は、630日に開花を見たが、それ以後、1度に沢山の花が咲いている光景を見ることはなかった。夏場の暑い盛りには、もう花期が終えてしまったのかと思えた。それが、今は再びちらほらと咲き始めている。どうも、ハギの花を見ていると、少しずつ咲き出すようで、一気には咲かないようだ。
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沿道のハギの樹

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 ばらのまるの橋へ近づくと、コナラの樹がある。樹の下には、クヌギと同じように、小枝がたくさん落ちていた。先日の激しい雨の影響で、この様になったのだと思う。小枝を拾い上げると、やはり、果実が付いている。綺麗な緑色をしているので、落ちて間もないことが分かる。計測すると、幅1㎝、高さ2㎝だった。果実の3分の1以上は殻斗(総苞)の中に入っている。殻斗(総苞)の表面には数段に渡って三角状の突起があり、突起の先は褐色に染まっている。
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 コナラの果実

 橋の上からいつも見るアカシデの樹を見た。果実の付いた花序を探したが、下の方には見当たらなかった。下に落ちているかと足元を見たが、そこにも見当たらなかった。多くは橋の下へ落ちてしまったようだ。観察を諦め、離れてもう1度振り返って見ると、枝を下げれば見られそうな花序が見つかった。そこで、再び戻り、枝を下げて写真を撮った。果実を包む総苞は大分痛んできていたが、中に楕円形の果実が納まっているのが分かった。
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アカシデの花序

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 アカシデの果実

 枝を下げたついで、新しい冬芽は出来ているだろうかと、葉腋を見た。すると小さいが既に楕円形の冬芽が出来ていた。長さ3㎜、幅2㎜と非常に小さいが、拡大すると、褐色の芽鱗に包まれている姿が確認できた。
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 アカシデの冬芽

撮影822

  記  平成29823日(水)