シナダレスズメガヤが群生している
8月21日(月)
農道から車道へ出た。ここは最近新しくつくられた車道で、既に沢山の車が通るようになった。沢山の車と言っても、都会の道路と比べれば、極僅かで、いつでも自由に横断が出来る。この新しい道路沿いにいろいろな草を見ることが出来る。手前を見ると、メヒシバ、エノコログサ、シマスズメノヒエ、ヒメジョオンなどを見ることが出来る。
車道沿いの風景
メヒシバ
シマスズメノヒエ
奥の方になると、手前がシナダレスズメガヤに変わり、後ろがエノコログサと変わってくる。ほんの数メートル離れただけで生態が変わってくる。この沿道で目を惹くのはシナダレスズメガヤである。首を垂れ、風に靡いている光景はシナダレスズメガヤの名前にぴったりする。
シナダレスズメガヤ
シナダレスズメガヤとコスズメガヤの名前が似ている。シナダレスズメガヤの葉は細く根元から叢生しており、大型である。また、葉舌は低く糸状の様である。コスズメガヤは背が低く、公園の広場などで見かける。保育社の植物図鑑によると、2つはスズメガヤ属に入っているが、共通点が少ない。以前、シナダレスズメガヤについて調べたことがある(資料)。それを振り返り読んでみた。すると、「円錐花序には腋毛がある」とあった。この点を再確認することを忘れていたことに気が付いた。ここがコスズメガヤとの共通点になっている。
シナダレスズメガヤは花軸から小枝が出て、その先に小穂がついている。小穂は厚みがあり、扁平ではないようだ。小穂の中の小花を数えると、6~7個ぐらいある。背の一部が紫色を帯びている。小穂を見ていると、丁度花が咲いていて、葯や雌しべを見ることが出来た。花序30㎝、小穂7㎜であった。
シナダレスズメガヤ:叢生している
シナダレスズメガヤ:葉舌
シナダレスズメガヤ:節から出る小枝
シナダレスズメガヤ:小穂
ネギ畑側を見ると、そこにはセイタカアワダチソウが群生しておりその中にぽつんとギシギシが1本見られた。また道路の反対を見ると、オオイマツヨイグサの黄色い花があった。ほんの狭い範囲だが、見回すと、生態の変化を知ることが出来る。それぞれの植物は自分の生きる場所を選び、生きている様に感動した。
セイタカアワダチソウの中に1本のギシギシがある
ギシギシ
オオマツヨイグサ
撮影:8月14日
記 平成29年8月17日(金)