公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

カリガネソウが咲いた

813日(日)
 
 藪を見ながら水路に沿って進んだ。あれほど藪を埋めていたアジサイが目に入ってこない。殺風景な藪を見続けていると、白色の花が絡まっているように見えた。ヒヨドリバナである。先日、舞岡公園で1カ所咲いていたが、もう咲く頃になったのだろうか。ヒヨドリバナは茎が直立することがなく、雌しべが長く突き出ているので、その姿が見苦しく、何時見ても綺麗に映らない。しかし、拡大して個々の小花を見ると、中々味わいのある花と見えてくる。花は個々に合ったそれなりの姿になっているといえる。
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 タカサブロウが咲いている。この花もよく見ていなせいか、特徴がよくつかめていない。花が咲き始めて、漸くこの花がタカサブロウだったと分かる。茎は赤褐色気味で、葉は対生している。葉に柄はなく直接茎に付いている。更に、葉の縁は波を打ち、浅い鋸歯が見られる。花には舌状花と筒状花とがある。
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 タカサブロウ

 つる性の植物は勢力が強く、どこへでも進出してくるようだ。先程、ヤマノイモが草原へ進出していたし、また、ここではカラスウリが進出している。よく見えないが、奥の方から蔓を伸ばし、ここまで伸びてきているものと考えられる。資料1によると、「夏の日の夕暮れ時から日没までの一時間ほどの間に開花,翌朝,日が昇る頃にはしぼんでしまう」と説明されている。今は昼間なので、今の状態は蕾か萎んでいるのかどちらになるのだろうか。
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  紫色の花が咲き出した。カリガネソウという。この花を初めて見た時、花の形が変わっているので、園芸品種と思えたが、牧野新日本植物図鑑で調べると、「日本全土から朝鮮、支那に分布し、山地や原野に生える多年草であり、花冠の先端は唇形で大きく口を開き、上唇は背面に膨らんで、舟形となり、下唇は3裂し、中央の裂片は大きく前方へ伸びている」と説明されていた。この説明に従い花を見ていくと、花のつくりが分かって来た。雄しべが4本、雌しべが1本あるというので、探すと、雄しべは確認できるが、雌しべが確認できなかった。
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 奥にあるアメリオニアザミが紫色から白色に変わってきた。水田のところにあったオニアザミは刈られてしまっている。この様子から見ると花の時期は終えたようだ。意外と早く終えてしまった気がする。アメリオニアザミの葉や総苞を触ると、非常に痛かったことが思い出される。
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 花期を終えたアメリオニアザミ

 沼の奥にあるツリフネソウを見に行った。沼の大部分はヨシに覆われ、水面はわずかしか見えない。大きくなったヨシを見渡すと数本に穂が出始めている。以前、ヨシの穂を間近で見たことがあったので、再び見たかったが、手が届かなかった。ツリフネソウ付近は、ヒメムカシヨモギなどの草が沢山覆っており、中々入りにくい状態であった。
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ヨシの穂

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 ツリフネソウ
 
撮影:89

  記  平成29812日(土)