ナツノタムラソウとアキノタムラソウ
7月20日(木)
ヤブガラシに花が見えてきた。ヤブガラシの花については過って調べたことがある。その時、「ヤブガラシの花は、咲き始めは雄期で、それからら雌期へ移行する花」ということを知った。オレンジ色に変わった小花を見ていくと、葯を付けた長い雄しべのある雄期の花と雄しべがなくなり雌しべだけになって仕舞った雌期の花が確認できる。
ヤブガラシの花
上:雄期の花 下:雌期の花
オカトラノオが見えてきた。いつも見るオカトラノオは群がって咲いていることがない。ここに見るオカトラノオも群がっていない。前回古民家を出て、ネムノキ休憩所へ向かうところで沢山咲いている群落を見た。そのとき、「オカトラノオも群落をつくるのか」と初めて思った。この小花も5弁花のように見える。太くてあまり長くない花序を見ていると、成る程「虎の尾」に見えてくる。
この花はナツノタムラソウ、アキノタムラソウのどちらなのだろうか。前回来たときから、この花を見かけるようになった。この2つの花はシソ科で唇形花である。唇形花というと上唇と下唇とがある。上唇を見ると、旗状に立ち上がり、その内面に雄しべが張り付くように付いている。下唇は上唇のように単純なつくりではない。まず3つに割れ、そのうち2つが両側を囲むように立っている。残りの1つが一番大きく、下へ伸び、先が2つに割れている。内側には奥から白色の模様が伸びている。ナツノタムラソウとアキノタムラソウの違いを調べると、多くの資料には、ナツノタムラソウの方が色が濃く、アキノタムラソウは雄しべが花弁から突き出ていていると説明されている。しかし、この2点で調べてきたが、2つの区別はつかなかった。色々調べえ行くうち、下の資料が見つかり、「ナツノタムラソウやシマジタムラソウは雄しべが曲がらず、花冠の中間から外へ突き出る」ということを知った。アキノタムラソウの雄しべは先が曲がり、花弁から出ていないということである。雄しべが曲がっているか、伸びているかで区別がつくらしい。このことを念頭にこの花を見直すと、雄しべの先は曲がっていないので、ナツノタムラソウになるようだ。
ナツノタムラソウ:雄しべが曲がっていない
ナツノタムラソウ:雄しべが曲がっていない
ミソハギが見えた。舞岡公園では昨年もこの花を見ている。記録によると、花について「花は3-4つほどが輪生している。1つの花には紫色の花弁が6枚あり、縁は縮れている」と記録している。花は円筒形の花のように見えるが、円筒形の部分は萼で、先が6つの分かれ、そこから花が出ている。
撮影:7月10日
記 平成29年7月16日(土)