公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

この大きな樹はハンノキになるのだろうか

714日(金)
 
 梅雨が明けないが、気候は本格的な夏に入ったようで、毎日30度を超す酷暑が続いている。舞岡公園のリョウブ、ナツノタムラソウなどが気になっていたので、出かけた。
 何時もとは逆方向のバスが直ぐに来た。今日は、坂下口から舞岡川に沿って進むコースを進むことになる。ここは人が余り通らないせいか草が茫々としている。入った突端、イノコズチが広がっていた。花や蕾は未だついていない。イノコズチにはヒナタイノコズチとヒカゲイノコズチがある。この2つがまだよく区別できない。ヒナタイノコズチの葉の両面には毛が沢山あるということは知っている。しかし、どの程度でヒナタイノコズチになり、ヒカゲイノコズチになるのか分からない。今見ているイノコズチは日陰にある。日陰なら、ヒカゲイノコズチと思うが、写真を撮ってみると、両面に沢山の毛がある。この写真から判断すれば、このイノコズチはヒナタイノコズチになる。
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ヒナタイノコズチ

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葉の表:毛が沢山ある

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 葉の裏:毛が沢山ある

 小川の中から1本の樹が突出ている。この大きな葉の形には見覚えがある。これはアカメガシワではないだろか。長い赤い柄、3つに割れた大きな葉の形はアカメガシワの葉である。色々な所でアカメガシワの幼木を見かけるが、まさか小川の中から出て来るとは思ってもみなかった。
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 左側の垣根付近を見ると、ミズヒキに赤い色がついていた。ミズヒキの葉は見てきているが、何時、花茎が出て来るのか捉えていない。花茎はけっこう長いのだから、気がついても可笑しくないのだが、気が付いたときは、このように花がついた時である。
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 ミズヒキ

 カナムグラが蔓延っている。最近は、カナムグラをよく見ていない。つる性の茎を触ると、逆棘があり、痛みを感じる。カナムグラは、クズほどではないが、非常に勢力が強く、藪の縁を完全に覆ってしまう。ここも広い範囲を覆っている。
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 カナムグラ

 小川に沿って進むと、オレンジの花が見えてきた。「あれは、モントブレチア」ではないだろうかと思った。写真で確認すると、間違いなかった。モントブレチアは、今いろいろな公園で花を咲かせている。この様な薮にどのようにして入ってきたのだろうか、考えると不思議である。
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 大きな樹が見えた。幹を見ると、不規則な割目の皮目が見られる。こういう皮目が見られるのは、コナラやスダジイクスノキである。コナラの皮目はもう少し粗いので、コナラではなさそうだ。葉を見れば、手掛かりが出て来るのだがと、葉を探したが、高いところにあり、よく分からない。近くに長い枯れた棒があったので、それを使って枝を下げて写真を撮った。葉の裏は褐色でない。葉脈は3脈でない。こうなると、スダジイクスノキではなくなる。資料の樹木図鑑を利用し、検索していくと、ハンノキが出て来た。ハンノキと言えば、舞岡公園の代表的な樹木である。今年は、花や果実を見ることが出来なかった。そのため、関心が薄くなり、葉をよく捉えていなかった。そこで、もう1度振り返って調べてみた。ハンノキの幹には割れ目の皮目があったことは覚えている。資料2で再度確認すると、どうもこの樹はハンノキになりそうだ。それにしても、今まで見てきた中で、幹が一番太い。
 
 資料2
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ハンノキ?

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葉:表面

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 葉:裏面
 
撮影:710

  記  平成29710日(月)