ハンゲショウの花が見えてくる
6月22日(木)
丘の上広場には背丈の低い草が沢山芽生えてきている。その中で最も多いのがメドハギである。この仲間に地面を這うハイメドハギもある。昨年9月25日に、メドハギの花を見ている。蝶形花で、旗弁の中央に青紫色の筋模様が入っており、竜骨弁の先端が同じく青紫色をしている。ところが翼弁は純白である。背丈が高くなり、花がつくのが楽しみだが、ここの草原は開花前に刈られてしまうことがある。
メドハギ
薮際にチガヤが花をつけている。チガヤは1年中咲いているように見える。この穂はよく目にするが、葉を見ることがない。見ることがないというより、見ようとしていなかった。葉は根元近くにあり、2枚ほどしかなかった。大きさ計測すると、長さが4㎝、幅が7㎜であった。小さな葉なので、注意しないと葉がないように見えてしまう。葉は茎を取り巻いており、節や葉鞘口部に毛がある
チガヤの葉
何回見てもさっぱり分からないショウブの花に挑戦した。緑色の瘤のようなものを中心にその周りを葯のようなものが幾つか取り巻いている。この形が1つの小花に見えてきた。中央にある緑色の瘤を見ると、中央に白色のものが見える。これが雌しべになるのではないだろうか。そして、周りと取り巻いていたのが雄しべで、その先の褐色のものが葯になりそうだ。それでは雄しべは何本あるだろうか。資料2では、雄しべは6本と説明されているので数えてみた。6本ぐらいはありそうだが、1つの小花を取り出さないと、どの雄しべがどの小花のものか分からない。
ショウブの小花
ハンゲショウの葉に白色の色がつき始めた。更によく見ると、白色の葉の下のところに花序が見えている。この花序もショウブの花序のようで、小花は分かりにくいようだ。今日は小花をよく見なかったので、次回にはきちんと見たいと思っている。
目を後ろへ移すと、山側にガクアジサイが見え、その手前にショウブ、一番手前がハンゲショウとなっている。ハンゲショウとショウブはある程度住み分けしているようだが、混生しているともいえる。この1度に3種類を見る光景には、初夏の風情を感じる。
ヨシがなぎ倒されている。前日豪雨のような雨が降ったので、こんな姿になったのだろう。茎が細く、2mを越す背丈になれば、安定さが欠けてくるのも止むを得ない。こんな姿になっても、ヨシは直ぐに元の姿に戻てくる。自然に逆らわず、生きる巧みさには学ぶものがある。
ヨシ
撮影:6月14日
記 平成29年6月20日(火)