公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

シランの花のつくり

522日(月)
 
 天気予報では午後から関東各地で突風や雷があると予想されている、いま明るくなっているが、西の空を見ると黒々としている、若しかしたら天気予報が当たるかも知れないと思った。店で用事を済ませ、外へ出ると、案の定予想が当たった。雨は小降りになっているが、路面は濡れている。公園へ入ると、草は雨でぬれ、露が溜まっている。天気が気になるが、大分久しくしていたので、草花を見始めた。
 入口でカモジグサとカモガヤを見た。先日花序が30㎝もある大きなカモジグサを見た。それに比べると、ぐっと穂が短い。それでも20㎝ぐらいある。ここのカモジグサは背丈が高い。花期が峠を越したのだろうか、穂が開いている。
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カモジグサ

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 カモガヤ

 広場は緑で一杯になっている。街の中にない、草木の青臭い匂いが漂い、初夏の便りが伝わってくる。この草原を占めているのはイチゴツナギとカモジグサである。こんなにも密集して、叢をつくる生命力に感嘆する。
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 緑が一杯の広場

 南側の草原に回ると、ここに群がっているのはグンバイナズナで、イチゴツナギはやや奥の樹木の近くに分布するようになってくる。グンバイナズナは強い日光の下に適応するが、イチゴツナギは強い日光を嫌うようだ。
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 グンバイナズナ

 左側の道沿いに細長い花壇が続いている。そこにアジサイの葉にそっくりな樹が見えた。花を見ると、一目瞭然アジサイとは違っている。この花はハコネウツギになる。ハコネウツギスイカズラタニウツギ属で、アジサイユキノシタアジサイ属になり、全く別物である。しかし、花がないと葉はどちらも対生で、区別がつかない。
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 シランが咲いている。普通シランは花壇やプランターに植えられている。ところが、先日シランが水辺に咲いているのを見た。その時、シランは本来水辺に生育することを知った。植物は色々な所に適応していくと考えられる。薄紫色の綺麗な花である。資料に基づいて調べると、ユリと同じように、外側に3枚、内側に3枚の花弁がある。下側にある内花被片は他の5枚と形が違い、唇弁になっている。唇弁とは唇状の花弁をいう。下の唇弁は凸凹になり左右が捲れ上がっている。上の唇弁の下に雄しべと雌しべが合わさって1本の柱のようになって付いている。面白い形をしていると思った。
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シラン

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 シランの花

撮影:518
 
  記 平成29521日(日)