公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

マユミの花を見る

519日(金)
 
 さらに沼を見ながら水路沿いに進むと2本のマユミの樹がある。2本のマユみの樹を見た時、花が余りにもたくさんついているので、一瞬「この樹は何の樹だろうか」と思ってしまった。その時は、マユミとニシキギの花のことを考えていたので、一時「この樹はどちらなのか」との思いがあったからだと思う。ニシキギは雌雄が別株である。このことが頭から離れないで、マユミの花を見続けていた。どの花を見てもみんな同じで、変わったものはなかった。冷静になり、改めて考え直すと、マユミは両性花であった。「どの花を見ても同じであるはずである」ことに気が付いた。雄しべを見ると、マユミの雄しべの葯は赤から黒味がかっているのに対し、ニシキギは明るい黄緑色である。「マユミの雄しべの葯の中に黄緑色のものをみつけていた」ことは、錯覚であった。
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 マユミの花

 錯覚から解きほぐされ、次へ進んで行った。土手側にコバンソウが見えた。コバンソウは既に各地で見てきている。三ツ池公園では未だ写真に収めていないようだったので、撮影した。この花については、小判の形をしているということぐらいしか掴んでいない。これとそっくりで小さいものにヒメコバンソウがある。最近目にするのはコバンソウばかりで、ヒメコバンソウは見かけなくなった。
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 この樹の冬芽、花を見てきているので、名前は「サンシュユ」と分かるが、もし、別の場所で、今の状態のこの樹を見て、「この樹の名前は」と聞かれると、名前が浮かんでこない。それは葉をよく見てきていないからである。葉を見ると、全縁で、表面に艶があり、葉脈が目立つ点はミズキによく似ている。サンシュユを図鑑で調べると、ミズキ科に入っている。成程と思った。ミズキとの違いを見ると、ミズキは葉が互生なのに対し、サンシュユは対生になっている。
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 一番奥の沼へ行くと、ヨシの背丈が随分高くなっていた。ヨシの葉も新緑のうちは中々綺麗である。これが更に1か月ほど経つと、灰白色を帯びてきて、新鮮さがなくなってくる。
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 ヨシ

 この沼の入り口に1本のネコヤナギがある。もう綿毛のような花は無くなっている。枝を見ると、どういう訳か、未だ赤褐色をして冬芽が残っている。ここから未だ葉が出てくるのだろうか。葉は互生し、裏面に毛がある。縁には浅い鋸歯がある。葉柄は赤みを帯びている。
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 ネコヤナギ
 
 この奥へ入ると、ツリフネソウがある。花は10月頃なので、今の様子を見に進んだ。色々な草があり何処にあるか見つけにくいが、わりと大きめな葉を思い出し探した。葉が互生している大きめの葉が見つかった。長い柄がある楕円形の葉で、縁に鋸歯があるが、それほど鋭くない。
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 ツリフネソウ

 園道へ出ようとすると、草むらの陰にドクダミが咲いていた。ここまで来るまでに林の縁などには沢山のドクダミが芽生えており、独特の匂いが漂い出していたが、花は未だ咲いていなかった。ここはどちらかというと、林の中より日が射す環境の方が早く花が咲くのだろうか。
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撮影:511

  記  平成29515日(月)