ショウブの花
5月18日(木)
水田の畔や野原などでヘビイチゴ、ヤブヘビイチゴなどを見てきた。また先日はミツバツチグリを見つけ、感動した。同じイチゴの名前がつくものにナワシロイチゴがある。池沿いに歩いていると、偶然このナワシロイチゴが見つかった。今までのはいずれも黄色い花であったが、これは紫色で他のものとはすぐ区別がつく。この花は葉、茎をはじめ全体が毛深く、萼は反り返る。この花弁が開いた時を見かけたことがない。調べてみると、ナワシロイチゴの萼は開くが、花弁は開かないという。
池側にエゴノキがあったことを思い出し、花を見逃してはいけないと思い、戻った。見るとまだ蕾だったので安心した。花が咲いていなかったので、気が付かず通り過ぎたことが分かった。大きくなった白色の蕾が幾つも枝から垂れさがっている。あと数日で咲きそうに見える。
エゴノキの蕾
山側を見ると、ヤマユリと思われる茎が長く伸び始めている。「細い茎なのによく倒れないなぁ」と感心する。昨年は支柱がされていたが、今年はこれからするのだろうか。更に茎が伸び、大きな花を付けたら、このまま真っ直ぐに伸びて行けるだろうかと心配になる。
葉に斑点模様が入ったものがある。これはホトトギスになる。今真っ直ぐ伸びているが、花をつけるときには茎が斜めに傾いてくる。そして、一見蔓性のように見えてくる。茎、葉が毛深く、直立している姿が、花が咲いたときのイメージから考えると、異様に見える。
何時もは山越えをしてパークセンタ広場へ来るのだが、今日は池沿いにいろいろな草木を見ながら来た。沼にショウブが見える。先日は気が付かなかったが、今日は花が咲いている。葉の途中から出た円筒状のものが花序で、その表面に疣のようなものが沢山見える。これが花のようだ。ショウブの花は小さく皆目分らないので、調べてみた。資料1によると、「ショウブは原始的な被子植物で、ジュラ紀末期からあまり進化していない」という。また、牧野新日本植物図鑑などの資料によると、「花被が6片あり、雄しべが6本ある」という。そこで、写真を拡大してみた。しかし、1つの小花がどこまでなのかの判断が出来ない。黄色い花粉をつけたものは雄しべと思うが、これが3個1組になっているように見える。下の方に白色から透明の膜のようなものが見える。これが花被片らしい。とにかく、肉眼ではこの花の様子は殆ど分からない。
資料2:牧野新日本植物図鑑
ショウブの花序
直ぐ隣の沼を見ると、ショウブなどに混ざって青い可愛いワスレナグサが混ざっていた。青い5枚の花弁の中心が黄色くなっている。花弁の境が白色に隆起しているように見えるが、これは花弁が重なっていることから見える錯覚のようだ。ワスレナグサの名前は、よく聞く馴染みのある名前である。
撮影:5月11日
記 平成29年5月15日(月)