公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

トベラの花を見る

517日(水)
 
 丘の上広場の奥へ入って行くと、白色の花が見えた。「シャリンバイかなぁ」と思ったが、葉が細長いので、違うような気がした。葉が花を円状に取り囲むようにしている姿からトベラではないだろうかと思い付いた。念のため、資料と照らし合わせて調べてみた。葉の先端が丸いヘラ型をしている。表面は光沢があり、縁が裏側へ反り返っている。花は円筒状で、先が5つに割れているように見えたが、資料によると、花弁は5枚となっているので、離弁花になるようだ。トベラは雌雄が異株というので、再度花を見直すと、この花は雄しべが顕著なので、雄花になる。従って、このトベラは雄株になりそうだ。
資料:牧野新日本植物図鑑
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 オニタビラコに似た黄色い花が目に付くようになった。1つの頭状花を見ると、花が5枚とオニタビラコよりずっと少ない。この花は先日別のところで見ている。場所は田の縁だった。ここはどちらかと言えば山である。ニガナと思うが、ヤマニガナというものもある。どこが違うのだろうか調べ始めると、資料では8種類の名前が挙げられていた。こんなに沢山あるのかと驚いた。ニガナ以外は舌状花の枚数が7枚以上になっている。また、ヤマニガナはアキノゲシ属で別物と分かってきた。
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 ニガナ

 ニガナの近くに穂がたなびいているものがあった。全体が線状に見えるが、先が花序になっていて、節から数本の穂が出ている。一寸見たところ、先日見たトボシガラのように見えた。しかし花序を見ていくと、小花にノギがないのでトボシガラではないようだ。拡大してみると、小花の先が紫色を帯びている。この小花はオニウシノケグサに見えて来た。背丈が低く、たなびくように穂が垂れていたので、全く別物と思えたが、小さいというだけで、オニウシノケグサには変わりがないと思った。
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オニウシノケグサ

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 オニウシノケグサの小花

 丘の上の広場から坂を下って上の池へ向かった。途中にカクレミノがある。果実が出来ているかと見たが、まだ何も見えなかった。仕方なくそのまま下りることになった。上の池と中ノ池を見た。サクラの時期の華やかさがなくなり、緑一色の風景になっている。緑は目にいいというが、この景色を見ていると、雑念が取り払われ、落ち着いた気持ちになれる。人の精神にもいい影響があるようだ。
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上の池

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中ノ池
 
 そのまま池に沿って進んで行くと、先程オニウシノケグサを見ていた時思い付いたトボシガラが出て来た。オニウシノケゲサの小花にノギがないが、トボシガラの小花にはノギがある。この花には確かにノギがある。一寸した成長の仕方、見方で他のものと見違えるものが沢山ある。詳しく見ることの大切さがわかる。
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トボシガラ

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 トボシガラの小花

撮影:511

  記  平成29513日(土)