三ッ池公園のサクラ(ヤエベニシダレ、 朱雀(スザク)、 御車返(みくるまがえし、 永源寺(エイゲンジ)、花笠)
4月18日(火)
三ッ池公園の里の広場の一角に小高い丘があり、そこに最近新しいサクラが植栽され、花をつけ始めている。新しい園芸種のようで、馴染みのない名前が付けられている。どんな種類があるか一通り見ると、ヤエベニシダレ、朱雀、御車返”(みくるまがえし)、永源寺(えいげんじ)、花笠の名前があった。
ヤエベニシダレ
朱雀(スザク)という薄いピンクのサクラがある。八重桜であるが、花弁の数は驚くほど多くはない。萼には鋸歯がないようなので、ヤマザクラ系統のような気がする。朱雀についての資料は少なく、漸く1つの資料を見つけた。それによると、「京都の朱雀にあったのでこの名がついたといわれます」と説明されていた。
朱雀(スザク)
御車返という聞きなれないサクラがある。まずどのように読むか調べると、「みくるまがえし」と読むことが分かった。それにしても珍しい(資料1)。このサクラも薄いピンク色の八重で、それほど花弁の数は多くないようだ。資料1に一重八重とあったので、この意味が分からず、調べてみた。資料2で、「一重の花と旗弁をもった6~8枚の花弁がある花が,同じ木に混じって咲くので〈八重一重〉ともいわれている」との説明があった。どうも、「一重八重」と「八重一重」とは同じ様に思える。ここで、旗弁という言葉が出て来た。マメ科の花の旗弁は分かるが、サクラにもあるとは初めて知った。この旗弁について調べると、資料3で、「葯が花弁に変わり、旗のようになったものである」と説明されていた。これだけ調べてみても、サクラの旗弁のイメージが湧いてこなかった。更に資料4を探してみると、旗弁のイメージを掴むことが出来た。ここでもう1度、写真を見直すと、御車返の中に、旗弁が見えるようになってきた。確かに、旗弁を持った花と、持たない花が混ざっている。
御車返(みくるまがえし)
御車返:旗弁
御車返(旗弁がない)
永源寺(エイゲンジ)というサクラがある。これも初めて聞く名前である。蕾のうちはピンク色をしているが、咲き始めると次第に色がうすくなり、完全に開花すると、ほぼ白色になってくる。八重だけど花弁はそれほど多くはないようだ。資料によると、「永源寺地区にある「大本山永源寺」の境内にあったことから名付けられました」と名前の由来が説明されている。また、花よりも葉が先に出る大きなサクラだという。
永源寺(エイゲンジ)
花笠、この名前も初めて聞く。ピンク色の濃い八重桜である。花弁は多い。資料によると、「花は大輪、花弁には細かい切れこみが見られ、また、雌しべは葉化し、長く突き出ています」と説明されている。花弁の細かい切れ込みは確認できる。雌しべの葉化は、中々珍しいことで、確認したが、「そういう感じがする」という程度であった。「花の形が花笠によく似ていることからこの名がつけられました」との説明もあった。
花笠
撮影:4月12日
記 平成29年4月16日(日)