シャガの葉の不思議なつくり
4月16日(日)
中の丸休憩所からイヌシデのある松原越休憩所へ向かった。イヌシデは左側の畑側にある。下へ伸びてきている枝を見ると、雄花の花序が大分伸びていた。お椀を被せたような苞が幾つもつながっている。苞の内側を見ると、幾つか緑色の粒があり、その先から白色の毛が伸びている。これが雄しべになるので、緑色の粒は萼になるようだ。次に、雌花の方を探したが、見つからなかった。未だ出てきていないのかもしれない。
イヌシデ
イヌシデの雄花
松原越休憩所から園道へ戻るために坂を下り始めた。ここの脇で、先日ムラサキケマンが咲き出したのを見た。今日見ると、もう沢山出ていてこの崖一帯がムラサキケマンで埋まっていた。先を急ぎ、水車小屋へ向かった。ここの園道の崖ではアケビが見られる。先程ミツバアケビの花を見たので、恐らく、アケビの花が咲いているのではと思い、探した。すると、開く直前の蕾がいくつか見つかった。手前にある6個の小さな蕾が雄花で、基に近いところにある1つの大きな蕾が雌花になる。
アケビの花
水車小屋の脇にシャガがある。先日シャガについて記録していた時、シャガの葉の見える部分は葉の裏になるということを知った。そこで、何時か確認しようと思っていた。いま、丁度いい機会になった。シャガの外側の葉を見ると、内側の葉を包んでいる。そして、少し上を見ると、外側の葉は合着し1枚の葉になっている。つまり、葉の表面が内側になり、反り返り、両端が合着している。基部だけが合着しないで、その内側から1枚の葉が出て来たことになっている。面白い葉のつくりをしていることが確認できた。
シャガ
シャガ:葉の基部
ここから水田の畔へ出た。出たところにコムラサキの低木がある。昨年枯れたのではないかと思った樹である。他の樹の冬芽が動き出し、葉を付け始めたのに、コムラサキの冬芽は依然としてじっとしている。この姿を見て、「昨年は枯れたのでは」と思い違いをした。今年は、昨年の経験からこの姿を見ても驚かない。よく見ると、冬芽の先端が少し開き、淡黄色を帯びてきたようだが、未だ時が来るのを待っているようだ。
コムラサキの冬芽
直ぐ隣のウツギの樹はコムラサキとは対照的で、既に緑色の葉を付けている。葉は対生に3段ほど出ている。右には、昨年剪定され、空洞になっている枝の断面が見える。ウツギは漢字で空木と書くとのこと。枝が空洞であることから名づけられたという。
ウツギ
撮影:4月10日
記 平成29年4月14日(土)