公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

シュゼンジカンザクラが花をつけた

220日(月)
 
 丘の上広場から坂を下りパークセンター前の広場に降りてきた。山沿いに水路があり、小さな沼や水田がある。その沼の横にミツマタがある。遠くから黄色く色づいているように見えたので、「漸く咲き出した」と思った。近づくと、ほのかな匂いがしてきた。頭状花の外側から咲き出したことが確認できる。ミツマタの小花は先が4つに割れた円筒型の花で、内側が黄色く、外側が白色の毛で覆われている。
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 ミツマタ:小花が開いた

 水田の向こう側の小山に紅白の梅がある。123日、コウバイが数輪の花を咲かせたが、ハクバイは蕾の状態だった。それから大分日にちが経過したので、コウバイは枯れてしまったのではないかと思っていた。しかし、見ると健在であった。紅白のウメが揃って咲いている。でも、よく見ると、コウバイの花弁にみずみずしさが無くなっている。
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コウバイ

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ハクバイ
 
 コウバイのすぐ前の水田の脇にサンシュユの樹がある。大きな冬芽になり、それが割れ、中の黄色い花が見え始めてからなかなか顔を出して来ない。1度顔を出し始めた花はどうしたのだろうか。もう見えなくなっている。
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 サンシュユ:この状態から中々変化しない

 一番奥の沼地の脇にネコヤナギがある。冬芽は赤紫色の芽鱗に覆われて綺麗である。先日、1つの冬芽が芽鱗を脱ごうとしていた。今日見ると、その冬芽と思われるものは脱皮したように白色の綺麗な毛で覆われている。もう1つの冬芽が脱皮を始めているが、後の冬芽にはその気配が見られない。
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ネコヤナギ
 
 広場へ戻ると、「オオヤマザクラ」と記名されたサクラの樹があった。ここにこのサクラが元々あったのだろうか。記憶に残っていない。ウイキペディアによると、「別名、花色が淡紅色であることからベニヤマザクラ(紅山桜)、北海道に多く生育していることからエゾヤマザクラ蝦夷山桜)ともいう」と説明されている。冬芽は濃い赤褐色で、芽鱗には毛がないようだ。
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 オオヤマザクラの冬芽

 直ぐ傍にヤエベニザクラの樹がある。この樹も記憶にない。昨年辺りから、新しい桜の樹が植えられ、記名がされてきたので、新しく植えられたのかもしれない。冬芽はソメイヨシノに似て毛深く、小さく、先が尖っている。
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 ヤエベニザクラの冬芽

 エノキの樹があった。いつも見るエノキの樹は高く聳えている。この樹だとうまく冬芽が捉られるだろうと撮影した。しかし、エノキの冬芽は小さい。どこの冬芽を見ても詳しいことを知ることは難しい。この冬芽についても、三角形の形で、枝に張り付いているぐらいしか分からない。
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 エノキの冬芽

 パークセンターの入り口にカツラの樹が1列に植えられている。ここの樹は大きくないので、冬芽を捉えやすい。カツラの冬芽は、枝に対生し鮮紅色である。カエデの冬芽に似ているので、よく見ないと間違えやすい。
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 カツラの冬芽

 パークセンターの入り口に植えられた1本のシュゼンジカンザクラが花をつけている。このサクラは昨年植えられたと記憶している。シュゼンジカンザクラは、オオシマザクラカンヒザクラの雑種と言われるので、カワヅザクラと同系統である。カワヅザクラと同じように早く咲くようだ。花もよく似ていて、違いは分からない。資料によると、2つの違いについて下記の記載があった。
 
シュゼンジカンザクラ
花弁
淡紅色
紅紫色
萼片に鋸歯がある
萼片に鋸歯はない
開花
1月中旬~3月上旬
3月中
 萼片の鋸歯の有無でカワヅザクラとシュゼンジカンザクラの区別がつくのではないかと、2つの写真を比べてみたが、確認できなかった。
   (核および葉緑体DNA多型に基づく静岡県伊豆地域のサクラの解析)
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シュゼンジカンザクラ

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 シュゼンジカンザクラ

撮影:215

  記  平成29年217日(金)