カリンの萼が見え始める
1月28日(土)
北陸地方は、大雪で気の毒なであるが、此方では暖かく穏やかな日が続いている。こんなに陽気がいいと外へ出たくなる。昼頃、近くの浦島公園へ出かけた。
剪定、水不足とかなりいじめられたジンチョウゲだったが、大分生気を取り戻してきた。以前より蕾の数が少ないが、このところ大分大きくなった。また、先端部分が白色めいて、縦方向に溝ができ始める気配が見えてきた。あの独特な香りを、もうすぐ放つようだ。
公園のサクラで一番早く花をつけるのはカンヒザクラである。日に照らされた冬芽は中央付近が膨らんだ楕円形をしている。冬芽を包む芽鱗の先は鋭角から次第に円形に変わってきている。また、芽鱗は縁を除けばほとんど毛がない。
カンヒザクラの冬芽
このところ冬芽に動きが著しくなったのはカリンである。既に一番外側の芽鱗は開き、緑色の葉の部分が2~3段に渡って伸び、その上にピンク色の花弁のようなものが見えてきた。これは萼になり、この萼が開くと中からピンク色をした花弁が現れ、花が咲く。昨年は2月に入ってからこの動きが見られたが、今年は少し早まっているように思える。
カリン:冬芽が開いている
カリン:赤い萼が見える
今まで、ハナモモの冬芽は、毛にすっぽり覆われて、中が分からない状態であったが、この陽気で大分膨らんできたようだ。よく見ると、毛に覆われた芽鱗の形が見えてきた。芽鱗の表面は褐色で、毛は先端部分に多い。
ハナモモの冬芽
ソメヨシノより早く、彼岸頃咲くサクラなので、「ヒガンザクラ」と思っているサクラが1本ある。この樹は小さいと思っていたが大分大きくなってきた。昨年は、葉が出ると、隣のカリンの葉と重なるようになった。この冬芽は他のサクラの冬芽より一回り小さく、細長い。芽鱗に毛がほとんどない点は、カンヒザクラ、オオシマザクらに似ている。
ヒガンザクラ?
公民館の近くに薄いピンクの花をつけるシダレザクラがある。この冬芽は枝に沿うようについている。大きな変化がないだろうと思って見ていると、「これは?」と思う冬芽が見つかった。見たところ冬芽の塊のように見える。頂芽でないので、そういうことはないとよく見ると、冬芽が開いたようだ。「こんなに早く開くことはない」と思うのだが、不思議な現象である。
シダレザクラの冬芽
冬芽が開いた?
公民館の脇にシモクレンが1本ある。この樹は未だ小さく、どういう訳か開花が他所のシモクレンより遅い。先日は、冬芽の数が少なくなったように見受けたが、今日はそういう感じはしなかった。大きな冬芽を見ると、濃灰色の毛でおおわれている。直ぐ脇には副芽もあり同じような毛で覆われている。花が咲いたときの写真を見ると、副芽の姿が見えない。副芽は主芽が花になれば、退化してしまうようだ。
シモクレンの冬芽
撮影:1月26日
記 平成29年度1月26日(木)