公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ソシンロウバイが咲く

119日(木)
 
 坂を下り切ると水田が見えてくる。水田には収穫を終えた切株が残されている。この風景も水田の冬の風景である。都会においてはこのような風景を見ることは希である。
 水田へ出たところに大きなキリの樹とハクバイの樹がある。キリの樹は2本あったが、昨年1本が伐採され、1本になって仕舞った。キリの樹が2本とハクバイの樹があると、ここに見事な光景がつくられたのだが、今年からは、あの光景を見ることが出来ない。一抹の寂しさがある。「ハクバイは咲いたか」と気になっていた。坂の途中から身を乗り出してみた時、白色のものが沢山見えたので、咲き出したことが分かった。近づいてみると、大分咲いている。しかもこのハクバイは八重であるので、一層花が沢山咲いたように見える。
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ハクバイ

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キリの冬芽
 
 ハクバイの隣にガマズミの樹が数本並んでいる。白い花、赤い果実の時期はそれぞれ違った趣がある。ここは日がよく当たるところなので、花は眩しく、果実は輝いて見えた。舞岡公園の入り口として綺麗な光景を作り出す。冬芽を見ると、外側の芽鱗に隙間が出来て、中の赤いものが見えている。芽鱗は2対あり、1対は小さいという。この写真ではもう1対が見えない。
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 ガマズミの冬芽

 ここからは畦道になっている。畦道は霜でぬかっている。都会の道はどんなに細い道も舗装されているので、ぬかった道を見ることは無くなってしまった。これも季節感から遠ざかった1因になっている。畦道を水路沿いに進んだ。ネムノキ、ウツギ、ハンノキが頻繁に現れてくる。ネムノキにはごく僅か果実が垂れ下がっている。ウツギを見た。幹には、縦方向に入った褐色の線模様が見える。冬芽は各節に対に付いている。三角形の形をし、数枚の芽鱗に覆われている。
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 ウツギの冬芽

 つづいてハンノキを見た。この冬芽を見るのも、今日の1つの目的である。「もうそろそろ花序が見えても可笑しくないのでは・・・」と思って、前回からハンノキを見ているが、一向にその気配が見えてこない。葉芽は沢山見えているが、花序が殆ど見えないのはなぜだろうか。昨年、一昨年の記録を見ると、今頃ハンノキの雄花の花序が沢山見えていることが分かる。
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 ハンノキの葉芽

 ネムノキの2番目の休憩所を出たところで、黄色い花を見付けた。これはソシンロウバイである。ソシンロウバイはここに1本と、もう1か所、瓜久保休憩所の奥に1本がある。この花を見るのも今日の目的の1つになっている。ソシンロウバイの花弁は蝋のような艶があり、薄く透き通っている。ソシンロウバイは咲いて日にちが経つのか、枯れ始めた花弁も見られる。この状況だと、瓜久保休憩所の奥のソシンロウバイが気になる。
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 畦道から園道へ上がり、古民家の庭へ入った。今日は、古民家の関係者以外はほとんど人がいず、静かである。庭が広いので、寂しいようである。庭のウメの樹を見たが、花は未だだった。前の斜面を見ると黄色い花が咲いている。今見て来たソシンロウバイのようだ。庭を横切り奥の花壇を見た。そろそろ咲きそうな黄色い大きな蕾が見える。此方はロウバイになる。ソシンロウバイにそっくりな花を咲かせるが、この花弁は透き通っていない。
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撮影:111

  記  平成29112日(水)