この葉は何の樹かなぁ!
12月10日(土)
パークセンター広場から山道を上り、丘の上広場を目指した。少し上り始めると、左下に薄い黄緑色の小さな葉が見えてきた。余り見かけない葉である。サンショウの気がするが、サンショウは記憶に残っていない。葉は奇数羽状複葉で、小葉の大きさを計測すると、長さ3㎝、幅1.5㎝と小さい。図鑑で調べていくとサンショウでいいようだ。
サンショウ
サンショウの葉
丘の上広場には大きなシダレザクラがある。シダレザクラは花の時期が他のサクラの開花時と違うので、このところ花の開花時期を逃してしまっている。このシダレザクラは萼筒に膨らみがあるエドヒガン系である。冬芽は枝からわずかに離れているが、枝に沿うようについている。この点は他のシダレザクラの冬芽のつき方に共通している。冬芽は、ソメイヨシノに似て芽鱗に毛がある。
シダレザクラの冬芽
シダレザクラの樹の横を見ると、そこには赤いサザンカの大きな株があった。先程もサザンカは見てきている。サザンカは今が最盛期のようだ。どのサザンカを見ても、花はみずみずしく映えている。この赤いサザンカもみずみずしく綺麗だ。
赤いサザンカ
ヤブツバキが咲き出したとの情報を知り、山を上がって来たことを思い出した。ヤブツバキが咲き出したなら、ひょっとしたらオトメツバキも咲き出したかもしれないと思った。そこでオトメツバキのところへ戻った。見ると、たった1輪が咲いていた。八重になっているので、雄しべや雌しべの姿は見えない。
オトメツバキ
次は、ヤブツバキの番になる。この道を真っ直ぐ進むとヤブツバキは左側に見えてくる。探しながら進むと、シロヤブツバキが見つかった。名前のように白色のツバキである。おしべが筒のように纏まっている。サザンカとの違いが分かる。紅い方のヤブツバキの花はなかった。
シロヤブツバキ
シロヤブツバキの花
「この葉は何の樹かなぁ!」と葉を見た。最初、スダジイに見えたが、葉の裏を見ると、褐色でないのでスダジイとは違う。さらに葉の表面を見ると、3脈が目立つ。すると、「シロダモかヤブニッケイか・・・」と考えてみた。「いずれとも違う」気がする。膨らみのある冬芽を見た時、「ああ、これはクスノキではないか」と、やっと気が付いた。
この葉は何の樹かなぁ
つづく
撮影:12月2日