公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

メリケンカルカヤについて

1026日(水)
 
試料
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9月14日

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10月12日

  この試料の名前は何というのだろうか。いろいろな図鑑を頼りにして調べたところメリケンカルカヤらしいことが分かってきたが、正しいかどうかは分からない。この草は最近目にするようになってきた。資料によると北アメリカ原産で繁殖力の強い草で、一度根付くと根絶が難しいと言われている。大変な草が入り込んできたと思った。
 この草の花を調べ始めたが、何時、どんな花が咲き始めるのか皆目分からないうちに今日まで来てしまった。914日に見た時は、全体がまだ青々としていて、花の気配は感じられなかった。花が咲くのはまだ先かと思っていたら、1012日には穂を出し始めたようになってきた。慌てて穂を見ることにしたが、花は既に終えたらしく、穂は毛だらけになっていた。このところ何年か見ていたが、このような状態が続いたので、中々調べようという気にならなかった。
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9月14日

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10月12日

  今日、いざ調べようとすると、どれが1つの花だか全く見分けられないので、どこから手を付けたらいいのか迷ってしまった。まず、1つの花をしっかり捉えなければと思い、色々な資料に当たることにした。
資料1を見ると

 穂は白い長毛を持つ有柄小穂2本と長い芒(のげ)を持つ無柄小穂1本が セットとなり、種子は風によって散布される。

と説明されており、1つの花のつくりを知る手掛かりになった。
 早速実物を見るとそのようになっていた。実物を見ることにより、有柄小穂2本と長い芒(のげ)を持つ無柄小穂1本が確認できた。
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 これで何とか解決できたと思いながら、他の資料を見て行くと、有柄小穂が2本でなく1本になっている。

参照
長田武正著 日本帰化植物図鑑
「各節ごとに1個の有性小穂と1個の無性小穂がつく。有性小穂は無柄、無性小穂は退化して痕跡的となり・・・」と説明されている。
杉本順一著 日本草本植物総検索誌
ウシクサ属・・・小穂は各節に2ずつ生じ、1つは両性で、他は雄性、有柄、小穂にノギがある
 ウシクサ属を更に分けて、多年草、有性小穂は羽毛状・・・メリケンカルカヤ
 
 読み違えたのかと、思い、インターネットの資料を見た。
資料2 資料3でも、やはり、「節ごとに1個の有性小穂と1個の無性小穂がつく」となっている。
 日本帰化植物図鑑(長田武正著)の図を見ると、1個の有性小穂と1個の無性小穂になっているが、他の資料の多くは、「1個の有性小穂」を示す分かりやすい写真は掲載されていない。
 資料1、試料の写真だと、確かに有柄小穂2本となっている。別の観点から検索して見ようと、保育社の原色日本植物図鑑の検索表を見た。メリケンカルカヤは、
 イネ科 → ウシクサ族 → ウシクサ亜族
と検索し、ウシクサ亜族に入っている。
 このイネ科からウシクサ族へ進む際、やはり「小穂は2個で対をなし・・・」を選択することになっている。ここがいま引っ掛かっているところである。殆どの資料は「小穂は2個で対をなし・・・」を選んでいる。資料1と試料のみが「小穂は3個」となっている。試料3メリケンカルカヤなのだろうか。更に検討する必要がある。
 
 
  記 平成281014日(金)