この林はイヌシデと思う
10月25日(火)
湿原の近くにツリフネソウが咲いていた。先程の湿原にも咲いているのを見たが、日陰で写真が撮り難かったので、諦めていた。ここではぜひ撮影しなければと思い、良さようなツリフネソウを探した。ツリフネソウを見ていると、そろそろ花が終える時に来ているようで、花序の下は果実になり、花は頂部にのみだった。先日、ツリフネソウに手を触れたら、果実が飛び出したので、ここでも試みた。しかし、果実を飛ばす反応はなかった。果実がまだ熟していないのかもしれない。この花のつくりも面白い。1度、どんなつくりをしているのか調べたので、記憶に新しい。花弁は、上に袋の形をした大きなのが1枚、下に小さいのが2枚と3枚からできていたことを思い出した。それにしても面白い形をしている。
ツリフネソウ
ホトトギスもよく見かけるようになった。このホトトギスも面白い形をしている。花は葉腋から1つ出ていて、全体に紫の斑点がある。花弁は6枚で、斜め上へ立ち上がり、先が外側へ反っている。また、花弁の内側の基には黄色い斑点が見られる。ホトトギスにもいろいろな仲間がある。ホトトギス、ヤマジホトトギス、ヤマホトトギスがおもなものと言われている。この3つは、花弁の開き具合、花柱の紫の斑紋等を見ることによって凡その区別ができる。
赤い果実をつけたガマズミが見えた。未だ、野鳥などに食べられていないようで、たくさん残っている。緑の中の赤い実はよく目立つ。自然はよく出来たものだと感心する。ガマズミの葉は比較的印象に残りやすい形をしている。円形に近く、葉脈が平行気味で窪みがある。全体に皺が入っているように見え、縁には浅い鋸歯がある。
ガマズミの果実
コナラの道を抜け、広い通りに出た。左側に同じような樹木が並んでいる。木肌が白色っぽいところはシデの樹に似ている。葉が確認出来ればと思い、低めの枝を探して歩いた。間もなく葉が見つかり、冬芽と同時に写真に収めることが出来た。葉脈が平行に走り、縁まで届いている。また、縁には細かい鋸歯があり、葉脈に繋がる鋸歯は他より幾分大きい。葉の先が長い尾になっていないところからすると、この樹はシデの樹で、イヌシデになるようだ。冬芽は褐色の細い楕円形で、先が尖っている。これもイヌシデの特徴を表している。
イヌシデの林
イヌシデの葉と冬芽
左側に作業場があり、そこを通り越すと、道沿いにイヌコウジュがあった。花は少なく、葉が変色し始めている。シソ科の花で、今年は、似ている花を色々な所で見てきた。最近になって、何とか特徴が分かり、名前が覚えられるようになった。花のつくりについては、何分小さいので、まだ課題として残されている。
イヌコウジュ
撮影:10月19日
記 平成28年10月21日(木)