アマドコロ とナルコユリの検索
10月22日(土)
先日、ナルコユリ、チゴユリ、ホウチャクソウ、アマドコロについて考えてみた。しかし、まだ分からないことが多い。花が咲いていれば、手掛かりが出てくるのだが、この時期は花以外に手掛かりを求めなくてはならない。
試料1
試料2
保育社の原色日本植物図鑑のユリ科の検索表を参考にして調べると、チゴユリとホウチャクソウは、チゴユリ属で、花または花序は茎頂につくと説明されている。この説明から判断すると、試料1、2はチゴユリ属ではなくなり、チゴユリとホウチャクソウではないことになる。
アマドコロ属から調べると、「花柄に苞がない」を選び、「茎の上方は斜上し…」と進んで行くとミヤマナルコユリ、アマドコロ、オオナルコユリ、マルバオウセイ、ナルコユリの5つに絞られてくる。この先へ進むのには、花糸を見ているが、今は、これを見ることが出来ない。
「ミヤマ」の名前から判断し、ミヤマナルコユリを除くことにする。次は「茎の中部以上は稜角があり・・・」で判断している。稜角があるとアマドコロになる。試料2を見ると、稜角があるので、これはアマドコロになりそうだ。
アマドコロ:茎の中部以上に稜角がある
アマドコロ: 果実は葉腋につく、茎に稜角がある
試料1はオオナルコユリ、マルバオウセイ、ナルコユリの3つに絞られてきているが、この先へ進むにはかなり難しくなっている。花がないので、他の資料などを見ると、オオナルコユリは、「茎は高さ1m前後、葉は長さ30cmに達する」との説明がある。
試料1の高さは65㎝、葉は長さが20㎝、幅が3.5㎝であった。すると、試料1はオオナルコユリではなくマルバオウセイ、ナルコユリのどちらかになる。マルバオウセイは葉が丸い。試料1の葉は丸くない。やっと最後の1つナルコユリに辿りついた。
花や花序が茎上につくか、葉腋につくかでチゴユリ属とアマドコロ属に分けられたのが、検索を進めていく上で大いに役立った。原点に戻って、検索し直すと、解決が早くなることが分かってきた。
撮影:10月10日
記 平成28年10月11日(火)