公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

このつる性のようなものはヤクシソウであった

1019日(水)
 
 水田をひと回りして湿原へ戻った。湿原にはアブラガヤとコガマが目立ち、その隙間をミゾソバが埋めている。水面がどこにあるかは分からない。ガマには、ガマ、ヒメガマ、コガマがある。この3つをきちんと識別したいが、ガマは水の中にあり、中々近くで見ることが出来ない。資料によると、「穂の上の部分を見るとよい」と説明されている。穂の上の部分には雄花ができ、下の部分には雌花が出来るとある。この雄花と雌花の間の部分がどのようになっているかが決め手になるという。ここが緑色で、雄花と雌花の間にすき間があれば、ヒメガマになり、ここに隙間がないとガマかコガマになるという。写真のガマは雄花と雌花の間にすき間がないので、ガマかコガマになる。コガマはガマより花穂が小ぶりで、葉が細いといわれる。ここではコガマと表示されているが、ガマとコガマの違いがよくのみ込めない。
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アブラガヤとコガマ

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 コガマ

 池の横を通って、再度水田の畔へ戻った。シソ科の大柄なエゴマが見えた。今まで見てきたシソ科の中では背丈、葉、穂のどれも一回り大きいようだ。全身が毛で覆われている。茎、花枝には下へ向かう長い毛が密生している。唇形花で、上唇が3裂している。黒い点のようなのが4つ見えるがおしべの葯だろうか。資料によると、4本ありそのうち2本が長いという。
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 エゴマの小花

 これは奇妙な花である。一見したところ花なのかどうかわからない。何を手掛かりすればよいかも見当がつかない。色、季節などを手掛かりに何とかノダケの名前に辿りついた。しかし、どんなつくりをしているのか知りたいが、写真ではよく分からない。写真が不鮮明なのもある。足の様に飛び出ているものは雄しべで、5本ある。暗赤紫色をしているのが花びらでやはり5枚あるという。
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 ノダケ

 ベンチで休んだ後、今日は山道を通って行くことにした。シロヨメナの脇を通り山へ入った。少し進んだところで、奇妙なものを見つけた。つる性のような茎が伸びていて、葉が茎を抱いている。葉腋から花枝が出て、小さな蕾が沢山付いている。葉はヤクシソウに見えるが、一体この花はどんな花を咲かせるのだろうと、茎を元の方へ辿って行った。すると、不思議なことにヒヨドリバナの花が見えた。「まさか・・・」と思った。ヒヨドリバナは茎を抱くような葉をつけない。どう見ても可笑しい。もう1度花を見ると、その下の葉は間違いなく、ヒヨドリバナの葉である。ここで、やっと先程の蕾とヒヨドリバナは別物であることに気が付いた。改めて先程の蕾の枝を遡っていくと、ヒヨドリバナから来た茎とが別になっていることが分かった。つまりヒヨドリバナの枝と先程の蕾の枝が沢山の葉や枝に覆われ、入り混じっていたことが分かった。最初の蕾は、ヤクシソウの蕾であったことが理解できた。
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ヤクシソウの蕾

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撮影:102
 
  記  平成28108日(土)