公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ツルマメの驚異

1014日(金)
 
 JRの土手を見ると、セイタカアワダチソウが黄色い花をつけていた。この光景を見て、「ああ、秋が深まって来たなぁ」とつくづく感じた。ススキの銀色の穂に加え、セイタカアワダチソウの金色の穂が目立つと本格的な秋なる。
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 ススキや、セイタカアワダチソウの穂を見ようと、この土手に近づいた。手前にセイタカアワダチソウの金色の穂が鮮やかに映ってきた。このくらいに色づいたときが一番美しいのかもしれない。後方に銀色のススキの穂がなびいている。金と銀の美しい世界が照らし出されたようだ。
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 ススキを見ようと前へ出た時「この光景は・・・」と驚いた。目はススキから下の草へ下ろされた。毎年ここはススキとセイタカアワダチソウが占有している世界だったと思ったが、何時からツルマメの驚異な世界が広がったのだろうか。日頃見ていながら、この変化に気が付かなかった。
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 ツルマメの驚異な世界

 何故だろうか。数年前、ここの上の方で少数のツルマメを見たことを覚えている。その時は下の方に見た記憶がない。その際も、ススキなどをかき分けて行き、ようやく見つかった。その数年後、下の方で見た。その時も、簡単に見つかったわけではない。つる性の植物は、一見それほど強者とは思えないが、他の草木に絡みついて成長していく方法が他の植物を次第に圧倒していくようだ。大きなつる性のクズを思い出せば、その仕組みがありありとしてくる。この小さなツルマメも同じ力を秘めている。
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  ツルマメの驚異な世界

 なぜこんなにツルマメが繁殖できるのか。つるを見ると、今は種子を蓄えた莢が連続している。これだけの種子が毎年できれば、この辺りを占有してしまうことが何となく分かってくる。
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 ツルマメの果実

 右端を見ると、コセンダングサが見える。これもススキやセイタカアワダチソウと同じようにツルマメの攻撃を受け、益々占有範囲を追われている。
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 ツルマメに追われるコセンダングサ

撮影:1012
 
  記  平成281013日(木)