公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

アキメヒシバが見つかる

927日(火)
 
 南東側の入り口の両側に1本ずつムクゲの樹がある。長い雨と日照時間の不足でどうなっているか、と気になっていた。遠くから見ると、花数が少なくなっている。未だ、花期が終わる時期でないので、このところの天候不順が影響しているように見受けられる。上の方にいくつかが花を開いていた。真っ白い花の中心に赤みがさし、雌しべが伸びている。雨上がりで、薄日の中だが、夏の花の美しさが残っている。
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 ムクゲの前の花壇を見ると、草花の面影はなく、エノコログサが我が物顔で独占し、長い穂を垂れている。その光景を見て、このエノコログサはアキエコロではないかと直感した。しかし、先程は間違えたので、自信がない。確かめるために葉を指で擦ってみた。やはり毛がないようだ。念のためにルーペを出し確認した。それでも毛は見えなかった。また間違えたと思った。
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 これから入ろうとする樹々の茂る広場を見ると、サンゴジュの樹が赤い果実をつけているのが分かった。最近この公園へ足を運ぶ回数が少なくなったせいか、この花や、果実を見る機会がなくなっていた。今も果実は数が少なくなっている。もう少し遅かったら、この果実の写真が残せなかった思いがした。
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 サンゴジュの果実

 樹木の茂る広場へ入ろうとすると、メヒシバが茫々と茂っていて、ここへ入る道が分からなくなっている。前回の面影はない。この光景を見ると、メヒシバの繁殖力に驚く。メヒシバの中にポツリと枯れて残っているのはギシギシである。恐らく、メヒシバの勢いに負けたものと思える。
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メヒシバの群落

 叢に足を踏み込み、掻き分けながら樹木の方へ進むと、途中で、メヒシバが少なくなり、カゼクサの大きな株が現れてきた。ここでは、メヒシバとカゼクサが住み分けているようだ。ここは昨年もこのような住み分けが見られた。カゼクサは長い葉を斜め上へ広げ、中央から多数の花茎を伸ばしている。花茎の先は花序になり、小花が沢山付いている。カゼクサは、一寸と踏みつけてもすぐ元へ戻ってくる。弾力性に富んだ強靭な葉、花茎をしている。
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 カゼクサの群落
 
 メヒシバ、カゼクサの群落を抜けると、サクラやスダジイの樹木の影に入る。すると、ここではメヒシバやカゼクサは消えている。メヒシバやカゼクサは光がよく当たらないところでは勢力を伸ばせないことが分かる。このような環境だと、キツネノマゴが花を咲かせていた。そろそろ花期を終えるのではないかと思えたキツネノマゴだが、随分長く花を咲かせている。
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 キツネノマゴ

 広場を抜けると、再びメヒシバの茂る群落が広がってきた。昨年ここでアキメヒシバを見つけた。今日は、ここでメヒシバを見つけるのが1つの目的である。探し始めたが中々見つからない。そのうち、蚊に襲われ出した。草むらに一寸手を伸ばしていると、5匹ぐらいの蚊が手を襲ってきている。蚊を払いながらの観察になる。どうやらアキメヒシバらしいものが見つかった。大きなメヒシバに隠れて1株だけあった。アキメヒシバはメヒシバより一回り背丈が低く、全体が小さい。小花を見ると、此方もひとまわり小さく、丸みがかっている。写真を撮ろうとすると、小さく、暗いので、鮮明に撮れない。蚊に追い立てながらの挑戦であった。
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アキメヒシバ

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アキメヒシバの穂:花が咲いている

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上:メヒシバ 下:アキメヒシバ

撮影:921
 
  記  平成28922()