悪臭を放つイチョウの果実
9月26日(月)
この草原は、大きく3つの小群落に分かれていた。西側は、メヒシバとカゼクサの小群落、東側の北半分はイヌビエの小群落、そして東側の南半分はイヌタデの小群落。それぞれがほぼ同時に最盛期を迎えているので、互いに住み分けをしているように見える。メヒシバとカゼクサの小群落は、メヒシバからカゼクサへと変わるのではないかと思われる。
草原:3つの群落になっている
メヒシバとカゼクサの小群落の中を歩いていると、キンエノコロが見つかった。今まで穂が幾分細く、ノギが金色で真直ぐ伸びていれば、キンエノコロと考え、それ以上は深く追求していなかった。ところが今見ると、葉が随分違うように思えた。計測して見ると、背丈が60㎝、葉の長さが24㎝、幅が8㎜となっていた。葉はエノコログサより細長いようだ。またこの耳にはエノコログサにある赤い斑点が見えない。
キンエノコロ
キンエノコロの長い葉
耳に赤い斑点が見えない
草原から目を離し、道の向こう側の樹木を見ようと足を進めると、イノコズチがメヒシバに囲まれてポツンと孤立していた。日がよく当たるところなので、ヒナタイノコズチと思い、葉を触ってみた。毛の感触が感じられた。イノコズチを見ると、葉を触って確認しているが、時には感触で不明でも毛が沢山あることがある。指の感触は当てにならない。
ヒナタイノコズチ
道に出ると、嫌な臭いが強く匂ってきた。この匂いは、公園に入った時からしていたが、イチョウの果実、ギンナンの匂いだった。道にはたくさんのギンナンが落ち、潰れ、果実の汁が出ている。これが強い匂いの発生源であった。
散乱したイチョウの果実
道にこれだけ沢山の果実が落ちているので、もうイチョウの樹になっている果実は少ないだろうと思った。しかし、見上げると、黄色からオレンジ色に熟した果実が未だ沢山見えた。それを見て、まだ当分この匂いは続くと思った。
熟したイチョウの果実
イチョウの樹の近くにアオギリの樹がある。今年はこの花を見損なうところだった。たまたま行った時、ごく一部残っていたので何とか記録に残せた。今日は何となく見上げると、褐色をした大きな楕円形のものが吊下っていた。果実に間違いないと思った。果実は袋状になっていて、この中に種子が入っている。
アオギリの果実
撮影:9月22日
記 平成28年9月22日(木)