公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

公園のマツヨイグサはオオマツヨイグサになりそうだ

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夕方公園へ出かけると、マツヨイグサが咲き出していた。このマツヨイグサを見た時、何というマツヨイグサという名前なのか知りたくなった。

試料
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ここのマツヨイグサンついては以前調べたことがある。しかし、確信が持てないまま現在に至っている。
 
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試料の葉

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試料:萎んだ花
 
観察結果
背丈:150㎝以上 花の直径:3.54㎝ 
葉:柄がない、長さ6㎝、幅2cm、縁に浅い鋸歯がある 
茎:上の方は緑色だが、下の方は赤みを帯びている、全体に毛が多い
 果実:長さ1.7
 
 保育社図鑑のマツヨイグサ属についての検索表を参考にして調べると
保育社図鑑の中の検索図
2.葉は濃緑色で幅513㎜・・・花弁は長さ2.53㎝→マツヨイグサ
2.葉はやや浅い緑色で、長楕円形-長楕円状披針形、幅13㎝・・・
3.花弁は長さ4㎝内外。果実は2㎝以下→オオマツヨイグサ
3.花弁は長さ12.5㎝、果実は23㎝→メマツヨイグサ

 を辿るとると、葉の幅が2cmあるので、マツヨイグサが外れ、花の径を見ると、メマツヨイグサも外れてくる。果実を見ると、試料は1.7㎝なので、試料はオオマツヨイグサになる。
 
更にオオイマツヨイグサについてその特徴を調べて見ると
保育社図鑑
  茎葉は、長楕円形で、短い柄があり、長さ615㎝、幅24㎝、疎らに樹があり、・            
 ・・茎は高さ80150㎝、粗毛が散生する。・・・果実は基部の方が太い。
長田武正著原色日本帰化植物図鑑

    茎は80150㎝、前面に立った硬い毛があり、毛の基部はふくれて暗赤色の凸点とな

 る。根生葉は有柄で、先が円く、茎上の葉は無柄先が尖り・・・葉面が強く凹凸する。
 中央脈の上面は帯白色。

杉本順一著日本草本植物総検索誌によると

  花径710㎝、花序は細長く、著しく密集しない、萼筒の長さ45
 
上記の資料を参考に試料をみると、背丈、葉の幅、長さについては、オオイマツヨイグサの要件を満たしている。茎の粗毛、硬い毛についても満たしている。長田武正さんの「毛の基部はふくれて、暗赤色の凸点となる」点に興味が惹かれる。他の資料ではこの点に触れられていない。早速確認した。
茎を見ると、「上の方は緑色だが、下の方は赤みを帯びている、全体に毛が多い」点は観察結果のところで書いている。
毛の根元を注意して見ると、赤い点が散在している。更に拡大して見ると、盛り上がっているように見える。長田さんの記述が確認出来る。
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下の方は赤みを帯びている、全体に毛が多い

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赤い点が散在し、付け根が盛り上がっている
 
以上の結果、長いこと考えていたこの試料はオオイマツヨイグサになりそうだ。しかし、花の大きさが納得いかない。この辺をもう1度考える必要があると思える。
 
 撮影:918
 
  記  平成28918()