セイバンモロコシとススキの違い
9月14日(水)
ススキが咲き出した。ススキとセイバンモロコシは穂を除くとよく似ている。穂を除いてこの2種類をうまく識別できないかと以前から考えている。が、毎年上手くいかない。今年も既に何度か考えた。2種類の穂が同時に見えるのは丁度いまの時期である。この時期だと、ススキとセイバンモロコシは間違いなく区別できる。従って、穂以外の違いが見つけやすい時期でもある。
両方の葉の伸び方を見ていると、ススキの方が斜め上に真っ直ぐ伸びているようで、先の垂れさがりが少ないようだ。葉を触ると、ススキの方がごわごわした感じがあり、堅い。また、ススキの方が細く、短いようだ。
セイバンモロコシ
ススキ
JRの土手へ行くとこの2種類を見ることができる。結果は同じ事になるだろうが、試みた。根元付近を見た。根元付近一番下の葉は枯れている。一節上になると緑の色がついてくる。何方も毛などがなく、区別のしようがない。
セイバンモロコシ
ススキ
葉舌は少し違いが見られる。セイバンモロコシの葉舌は膜が細かく裂けて、毛状になっているように見え、葉舌から続く鞘口にも同じような毛が見える。ススキの葉舌はうすい膜で、上の方に浅い細かな切れ目があり、鞘口の両端(耳)には白色の毛が目立つ。
セイバンモロコシの葉舌
ススキの葉舌
葉の中央にある白色の線模様にも多少の違いがある。セイバンモロコシの方が多少太い。先へ行くにつれうすくなり、消えている点は共通している。どちらもこの白色の線模様を挟み両側に5~6本の細い白色の線模様が見える。しかし、ススキはこの細い線模様は二重になっている。セイバンモロコシでは二重線に見えない。
セイバンモロコシの白線模様
ススキの白線模様
何方の葉の両端も元の方へ向かう細かいのこぎり状の刃が見える。これが葉を下から上へなぞった時に引っ掛かりを感じるもとになっている。表面はどちらも毛が見られず、ススキの方が艶のある緑色をし、セイバンモロコシよりは明るい。日がよく当たっているせいかもしれない。裏面はどちらも灰緑色で、ススキには下へ向かう毛が疎らに見える。
セイバンモロコシの葉の表面
セイバンモロコシの葉の裏面
ススキの葉の表面
ススキの葉の裏面
撮影:9月9日
記 平成28年9月12日(月)