公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

このアザミはノハラザミか、タイアザミか

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 畦道を水路沿いにアザミを求めて奥へ進んで行った。あそこに見えるのはミズタマソウだろうか。今までミズタマソウを見るのは薮の日陰などであったが、こんな水際にもあるのだろうか。よく考えると、ここは光がよく当たらない。ミズタマソウは花の後方に楕円形の塊があり、その表面に腺毛が生えている。この形が花の特徴である。萼は2枚で、内側が凹んでいる。花弁も2枚で、先が2つに割れている。2本雄しべと長い雌しべが1本見える。
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 ミズタマソウ

 水路の向こう側に小さな花が見える、葉などから判断すると、ヌスビトハギと分かる。日陰などで写真の写りが悪いと思ったが、意外と意外で、今までで一番鮮明に撮れた。これの写真だと、旗弁、翼弁、竜骨弁が分かり、ハギの仲間であることが分かる。
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ヌスビトハギ

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ヌスビトハギの花
 
 白色の5枚の花弁を広げたゲンノショウコの花が見える。5角形をした均整の取れた花である。一見雑草だらけに見えるけど、注意して見ると、色々な花が見つかる。ヌスビトハギ、ゲンノショウコなどを見ると、夏から秋へと季節が移り替わっている様子が分かる。ゲンノショウコの葉がよく見えなかったが、雑草をかき分けると、掌状の葉が見えてきた。
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 目指したアザミが見えてきた。花径が上部で曲がり、花が横向きについている。総苞の棘は短いが鋭くとがり、外側に開いている。アザミにもいろいろな種類がある。秋に咲くアザミは大方がノハラアザミという。総苞の棘特徴から察すると、ノハラアザミと考えられる。
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 ノハラアザミ?

 もう1つのアザミがあった。これは先程とは少し違うような気がする。総苞の棘は長く伸びている。タイアザミになるのだろうか。タイアザミの棘は先が曲がるというが、この棘は曲がっていない。ノハラアザミだとこれほど棘は長くない。アザミの仲間は総苞の棘の様子を見ると区別がつくというが、中々難しい。
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 タイアザミ?

 再びアキノタムラソウが出てきた。この花はいまが最盛期と見え、移動するたびに顔を出してくる。この花は唇状花で、上唇が1枚で、その内側に2本の雄しべがぴたりとついている。下唇は先が3つに割れており、中央が大きく、先が僅かに2つに割れている。その割目に沿うって白色の班模様が見える。
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アキノタムラソウ

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アキノタムラソウ:上唇の内側に2本の雄しべがぴたりついている

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アキノタムラソウ:下唇は先が3つに割れ、中央の先が僅かに2つに割れている

撮影:817

  記 平成28819()