サトキマダラヒカゲが止まった
8月6日(土)
ヒヨドリバナを見ていると、茶褐色をしたチョウが舞って来て止まった。写真を撮ろうとすると、気配を感じたのか、逃げ出してしまった。動かず見ていると、直ぐ傍に再び止まってくれた。やや遠距離だが撮影して見た。特徴が分かりそうである。目のような斑紋を手掛かりに検索すると、サトキマダラヒカゲの名前が出てきた。サトキマダラヒカゲが何を表しているのか分からないので、調べると、「里黄斑日陰蝶」と書くという。漢字で書くと意味が分かってくる。ついでに「山黄斑日陰蝶(ヤマキマダラヒカゲ)」もいることを知った。サトキマダラヒカゲは止まる時、翅を閉じるので、翅の表面を捉えることは難しいという。
サトキマダラヒカゲ(里黄斑日陰蝶)
再びヤマユリが現れた。ネムノキ休憩所から古民家へ通じるこの遊歩道沿いには、写真のような光景が数か所見えてくる。日陰に咲くこの大きな花を見ながら歩くのも1つの涼となる。ヤマユリは、花が大きいだけに見応えがある。
ムクゲが咲いていた。よく町の中で見かけるムクゲは白色で、中心部分が赤いが、このムクゲは濃い紫色をしている。色が変わると、花から受ける感じ方も変わってくる。眩しい煌びやかさというより、この花からは清楚な落ち着いた気持ちが感じられる。
草の陰に隠れているオニユリが見えた。自宅近くのオニユリは既に花を終えていたので、「おお、咲いている」と再会した気持ちになった。花弁と萼が裏へ強く反り返り、雄しべが突き出て開いている。この姿は、オニユリ独特の姿である。
ハンノキに緑色の果実がついている。「あの小さかった雌花がこの姿に変わって来たのか」と不思議に思える。一瞬、雄花の冬芽に見えた。この果実がついていないと、この樹がハンノキとは分からない。そこで、葉をチェックして見た。葉は対生、葉の縁の3分の2ぐらい上に不規則な鋸歯がある。表裏とも毛はない。
ハンノキの果実
ハンノキ:葉の表面
ハンノキ:裏面
クサレダマが咲いている。ここでは、毎年見ることが出来るが、石川県では、絶滅危惧Ⅱ類とされているという。同じ環境に育つヨシとの生存競争に負けたらしい。同じ植物を毎年見ていると、環境にそれほど左右されていないように見えるが、実は、環境の変化に敏感であるともいえる。ここでも、クサレダマにヨシが混ざっている。
クサレダマ
撮影:7月28日
記 平成28年8月4日(木)