ススキとセイバンモロコシについて
7月21日(木)
セイバンモロコシが大きな花序を伸ばし、花をつけている。このように花をつければ、セイバンモロコシと明確になる。しかし、花が付く前は、同じように長い葉を伸ばしているススキとの区別が難しい。一旦分かったと思っても、翌年になるとまた、分からなくなってしまうのが実情である。「花のつく前にこの2つをうまく区別する方法はないものか」と毎年この時期になると考えるようになる。今年も同じことを試みた。
セイバンモロコシの葉とススキと思われる葉を比べてみた。
セイバンモロコシ
ススキ
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ススキ
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セイバンモロコシ
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全体の姿
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葉が斜上
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葉が下方へたなびく
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葉 幅
形
表面
縁を下から上へ擦ると
縁を上から下へ擦ると
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1cm
V字形
中肋は灰緑色太く、凸形
滑かである
抵抗がある
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3cm
開平
中肋は白色細く、凹形
滑かである
抵抗がある
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葉 裏面
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中肋は緑色太く
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中肋は黄緑色細い
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葉舌
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幾つかに分かれ、毛状に見える、先端が揃っている場合もある
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ススキ
葉の表
葉の裏
鞘口
セイバンモロコシ
葉の表
葉の裏
鞘口
全体の姿から考えると、セイバンモロコシの葉はススキより幅が広く柔らかいせいか緩く曲がり、曲線を描いているように見える。それに対し、ススキの葉は細く堅いので、多くは斜上し、顕著に曲線を描いているようには見えない。セイバンモロコシの葉はススキの葉より鮮やかな緑色で、色にも多少違いがみられるようだ。
中肋をはじめ縦方向に走る葉脈を見ていると、幅が違うこともあるが、ススキの葉の方が繊細に見える。セイバンモロコシには中肋より細いが中間的な白色の葉脈がはっきりしている。
撮影:7月17,19日と過去の資料
記 平成28年7月19日(月)