公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ミソハギ が咲く

715日(金)
 
 里の広場へ通じる道を入って行った。この広場にはエンジュの樹が何本かあり、いずれも高木になっている。ここへ入ったところで、うす黄緑色の果実を見た。楕円形の形からするとエゴノキの果実になる。エゴノキのある場所はある程度捉えていたが、ここのエゴノキは記憶になかった。注意して見ていなかったことになる。
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 エゴノキの果実

 ここはアザミとセイタカアワダイソウが混生しているところである。中央にセイタカアワダチソウがあり、両端にアザミがある。このアザミは葉の形から察すると、タイアザミになりそうだ。
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 アザミとセイタカアワダイソウ

 里の広場へ入ると、何時も見るのはアカメガシワである。雄株の雄花を見ると、もう花の姿がなくなっている。奥の雌株から伸びてきている枝先に見える雌花を見た。中々焦点が合わず、綺麗な写真が撮れない。拡大して見たところ、「これは雄花ではないか」と見えた。先日見た雌花の形と大分違っている。何か納得できないので、資料を見ると、次第に写真のように変わってくることが分かった。白色の糸の様に見えるものは子房から出ている刺状の突起である。
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 中の池の畔にリョウブの樹がある。白色の花序が見えるので、花が咲いたかもしれないと思えた。しかし、近づいてみると、まだ蕾の状態だった。右側の丘の上にもリョウブの樹が数本あるので、そちらへ向かった。「蕾だけかなぁ」と見ていると、花序の基の方に数個の小花が咲いていた。「漸く咲いたなぁ」と思えた。
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 リョウブ

 花の広場の雑草類はきれいに刈り取られていた。綺麗になったが、出現してくる植物を調べているものには、一寸腰を折られた気がした。それでも何かないものか、見回した。ここへ来る途中にも見てきたものだが、シマスズメノヒエとは少し違うものが見えた。よく見かけるシマスズメノヒエの小花は毛が沢山あり、黒い雌しべがたくさん見られる。ところが、これは黒い雌しべがそれほど目立たない。そこで、別物ではないかと思い、接写写真を撮って確認すると、見間違えだったことがはっきりした。黒色の雌しべは確かに少ないが、毛が沢山ある。やはりシマスズメノヒエになる。スズメノヒエはなかなか見つからない。
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 シマスズメノヒエ

 植込みの中に、紫色をしたミソハギが咲き出した。この花は昨年も72日に同じところで見ている。湿地帯に生育し花弁は6枚ある。ミソハギがなぜお盆に欠かせない花か調べて見た。
この花はお盆のころに咲いているので、仏様に飾られる。この花穂に水に含ませて供え物に水をかける風習があり、それが禊(ミソギ)を連想させる。
 このような説明が多い。昔は湿原が身近にあり、お盆のころにこの花が沢山咲いていたと思われる。そのため、この花を仏様に飾るのに丁度よかったのではないだろうか。そこから色々な風習が発生したものと思われる。
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 花の広場を出て行こうとしたところ、また、紫色の花が目に入った。「あれ、ここにもミソハギが・・・」と錯覚した。よく見ると、ヤブランの花である。今年は、まだヤブランの蕾を見ていない。蕾を見る前に花を見てしまったようだ。ヤブランは一般的に林床などの日陰に多い。今咲いているヤブランは日がよく当たるところである。日照時間が長ければ、開花が早まるのだろうか。
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撮影:76

  記  平成28712日(火)