モッコクの花が見つかる
7月7日(木)
集会所の脇にナンキンハゼの樹が1本ある。この樹は大きい。先日、ナンキンハゼの樹を調べていて、雌花が花序の基の方に付くということを知った。そこで、若しかしたら雌花が見られるかもしれないと思った。
ナンキンハゼの花序
花序の根元を見ると、確かに雌花が見える。雌花と言ってもこの花には花弁がない。めしべの基部が膨らんでいる。ここは苞というらしい。めしべの先端は3つに分かれ、それぞれが外側へ反り返っている。花柱が3つという資料もある。
雌花
花序の先端部分には雄花がある。この雄花を何度も見ようと機会をうかがっているが、いまだに上手く捉えることが出来ない。花は雄しべだけであり、1つの花には雄しべが2本あり、この花が数個かたまって、1つの苞の中に納まっているという。苞は開き始めているが、まだ中は知ることが出来ない。
雄花
この樹はヤマモモか、と思って見ていると、葉の中に赤く色づいているものがあった。その葉を見て、この樹はホルトノキではと思った。もう少しよく見ようと近づくと、白色の花が咲いていた。さらによく見ると、花弁が5枚ある。ホルトノキの花はかなり以前に1度見た覚えがある。「ホルトノキの花はこのような花だったろうか」と思い出すが記憶が戻ってこない。過去の資料を探し出してみると、ホルトノキの花弁の先は細かい糸状に分かれているとこが分かった。従って、この樹はホルトノキではなくなる。するとこの樹は何の樹になるのだろうか。
ホルトノキの花でない
モッコクの花になる
そこでもう1度葉から見直した。葉は倒楕円形で、ヤマモモなどより幾分小さめである。その時、モッコクの葉を思い出した。早速モッコクの花を調べると、白色の5枚の花弁がある。試料とそっくりである。この樹はモッコクの樹になる。
集会場の近くにあるイチョウ、アオギリを見て帰り始めると、トウネズミモチの花が咲いていた。何時も見るトウネズミモチの樹は背丈が高い。ところが、この樹は花へ手が届いた。接写写真を撮ると、白色の筒状花で、先が4つに分かれており、雄しべが2本突き出ている姿を捉えることが出来た。
撮影:7月1日
記 平成28年7月3日(日)