公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ヤブガラシの花の不思議

75日(火)
 
 植木にヤブガラシヘクソカズラが絡みついている。この2種類はこれから猛威を振るい出す。その中のヤブガラシを見た。花はオレンジ色をしていて小さい。その小さな花を見ていると、2種類あるように思えてきた。1つは雌しべが1本聳えているが、雄しべが見えない。もう1つはその反対で、縁に4本の雄しべが立ち並び、中央に小さな雌しべがある。明らかに前者は雌花で、後者は雄花と見える。
 不思議に思い調べて見ると、2種類の花があるのではなく1つの花が成熟しながら移行していくことが分かった。4本の雄しべがあるときが初期状態で、花弁、雄しべが脱落し始めると、蜜の分泌が盛んになり、蜜の分泌が終わると花盤はピンク色になり、雌しべ1本の状態になるという。
 薮を枯らすというような恐ろしい名前を付けられた植物だが、じっくり見てくると、繊細なつくりをしていることが分かる。
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雄花に見える花

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雌花に見えた花
 
 誰が名付けたのか、植物名には奇妙な名前がある。ヘクソカズラもその1つである。花は円筒型で、先が5つに割れており、細かい毛が密生している。小さな花がうようよと咲いている姿は、綺麗には映らない。この名前が付けられた謂れを確かめるために種子をつぶしたことがある。匂いは名前そのものである。石鹸で洗っても、暫くその匂いが消えなかった。何の理由があって、このような匂いを発するようになったのか不思議である。何かの魔除けなのだろうか。2度と体験したくない匂いであった。
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 白っぽい小花の蕾をつけた樹が見えた。花のつき方はトウネズミモチなどに似ている。何の樹か思い出していた。樹肌を見ると黄土色の斑点が見える。この樹はサルスベリと思える。ここの公園内にサルスベリがあっただろうか、思い出すが、記憶に残っていない。サルスベリの蕾はこんなに小さかっただろうか。もっとアップして撮影しておけば、多少とも詳細が分かったのにと思った。近日撮り直したい。近くの公園のサルスベリの蕾を見直すと、写真のよりずっと大きい。
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 サルスベリの花序

撮影:71

  記 平成2872日(日)