この細い葉の樹はオニシバリだった
6月10日(金)
古民家を後にして外に出た。先程、前田の丘から瓜久保へ向かう山中で見た赤い実と同じものがあるところへ来た。予想した通り、全く同じ赤い実が見えた。オニシバリという名前であった。この細い葉をした樹の名前が分からず、いろいろ資料を探し求めたのが、今ではいい勉強になったと思える。面白い名前なので、その語源を調べると、「この樹の樹皮が強靭で鬼を縛り付けることもできる」ところからこの名前が付いたといわれている。植物名は、何がもとになって名前が付けられてきたか不思議である。
オニシバリ
水田に出ると視野が開け広々としている。藪の淵や水田の淵を歩いていると、盛んにヒメジョオンが見えてくる。真っ直ぐ伸びた茎から直線状に伸びる花茎は、ハルジオンと違い、花の姿がスマートに見える。今一番きれいに見える時期かもしれない。
ネムノキ休憩所の脇にホタルブクロが見えた。公園へ入ったとき見たホタルブクロはヤブホタルブクロだった。再び、副萼を見た。今度は副萼が反り上がっている。従って、この花はホタルブクロになる。
ホタルブクロ
副萼が反り上がっている
ヒメコウゾはそれほど見ることが出来ないと思っていたが、今日は意外と度々目にしてきた。いま目にするのは、雌花から果実へと移行しているところである。雄花は見ることが出来ない。糸の様に見えるものは雌しべの残りだという。
ヒメコウゾ
通って来た水田を振り返ってみた。水田にほぼ等間隔に植えられたイネ苗が真っ直ぐ伸びている。都会の中とは思えない美しい田園風景である。ここから人の主食となる米が出来るとは、何とも不思議である。長い歴史の中からイネを見出した人の知恵には驚くばかりである。
田園風景
もみじ休憩所へ上がってきた。ここの一角にナツツバキがある。他の場所ではナツツバキはまだ蕾だった。ここでも恐らくまだ蕾だろうと思っていた。実際に見ると、その通りで、花は一輪だけだった。
ナツツバキ:1輪だけ咲いた
最後に、アカシデの果実の様子を見た。果実は葉の奥にある。まだ小さな緑色で、大きな変化は見られなかった。
アカシデの果実
撮影:6月3日
記 平成28年6月5日(日)