公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

ネコヤナギの雄花を見る

323日(水)
 
 古民家を出て畦道を進んだところにネコヤナギがあったので探した。しかし、水車小屋まで行ったが見つからなかった。そこで元へ戻りながらもう1度探してみた。やはり、見つからない。「変だなぁ」と思い、ネムノキ休憩所まで戻った。結果は同じだった。「昨年の秋、確かに赤い枝に冬芽がついていた」ことを手掛かりにもう1度水車小屋まで進み始めた。すると、探していたものは見つかった。しかし、どことなく変なのに気が付いた。ネコヤナギならば、そろそろ芽鱗が剥がれ、毛が現れてもおかしくない。ところが、この冬芽は暗赤色に輝いている。しかも少し小さい。この冬芽はネコヤナギではなく、「ミズキではないか」と気が付いた。今まで赤味がかり、小さかったので、「ネコヤナギである」とばかり思い違いをしていた。
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ネコヤナギの冬芽でなく、ミズキの冬芽だった

 そろそろネムノキが見えなくなってくるので、冬芽の見えそうなネムノキを探した。ネムノキの冬芽は隠芽で、葉痕の中にある。今まで何回か見ているが、はっきり見えたことがない。冬芽のありそうなところを見ると、三角形のような葉痕が見え、維管束痕が3つ見える。一番下に見える緑色を帯びた塊は副芽である。三角形の底辺の中央辺りに緑色のものが見えている。これが冬芽になるのだろうか。
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 ネムノキの冬芽

 ハンノキは既に花期を終えてしまっている。葉芽の冬芽を見ると、縦方向に筋が見える。これが葉の境目の原型になるのだろうか。そう想像すると、葉の型が浮き上がってくる。
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 ハンノキの冬芽

 ハンノキの間に、ウツギやマユミの樹が点在している。冬芽が小さい時は、幹を頼りに違いを見てきた。しかし、この2つを見分けることが難しかった。冬芽が大きくなり始めて、何とか分かるようになったが、それでも自信がなかった。いまウツギの枝を見ると、褐色を帯びた冬芽が多いが、冬芽が開き、幼葉が見え始めている。
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 ハンノキの幼葉

 畦道のネコヤナギはミズキだったことが判明した。少しがっかりしたが、水車小屋の近くに、もう一か所ネコヤナギがある。それを目当てに進んで行った。ネコヤナギが現れれきた。こちらは暗赤色の芽鱗が取れ、毛が現れているのでネコヤナギに間違いない。ネコヤナギは雌雄異株であるという。大きく拡大すると花粉を包んだ葯が沢山見える。このネコヤナギは雄株になる。
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 ネコヤナギの雄花

撮影:315

  記  平成28317日(木)