公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

このつるはサルトリイバラであった

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 昨年の秋、パークセンター前の土手は中央をヤマハギ占め、ピンクの花が咲き誇っていた。そのため、脇のウメは肩身の狭い思いをしていた。ここの光景が一変している。肩身の狭い思いをしていたウメが蕾をつけ、花を咲かせ出した。コウバイの花が一足早く咲くのだろうか、左側のコウバイは沢山の花をつけている。ハクバイは数輪しか咲いていない。
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コウバイとハクバイ

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 コウバイ                           ハクバイ

 沼寄りにサンシュウの樹がある。12月に花が咲き始めたのを確認しているので、既に花は終わっているだろうと思っていた。見ると、花がない。「やはり花は終わったのか」と思った。しかし、どことなく違和感があった。蕾が沢山見える。確かに蕾に間違いない。そのうちに黄色みがかったものが見えてきた。「これからまだ咲いてくる」そう思った。後で調べ直すと、昨年は311日に花を見ていた。
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 サンシュウ

 沼のヘリにネコヤナギがある。この樹についてまだ分からないことがある。ネコヤナギの別名はカワヤナギだという。牧野新植物図鑑を見ると、かわやなぎ(ねこやなぎ、えのころやなぎ)と書かれている。名前だけでも精読の必要性があった。赤い帽子が芽鱗なのか、白色の毛が芽鱗か。何方も混ざっている状況だと、簡単には判断できない。11月には既に赤い帽子の芽鱗が取れ始めているが、4月になっても花の中に赤い帽子を被った冬芽が存在している。また、雌雄が別株であるという。
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ネコヤナギ
 
 コリアから藪へ通じる道がある。ここへ入ったところにムラサキシキブがある。このムラサキシキブの冬芽を見ようと薮へ入った。すると、ムラサキシキブに巻き付いている緑色の長いつるが目に付いた。「何だろうか」手掛かりは淡褐色の球状の果実と、緑色のつる、つるに垂直に出た冬芽である。葉や花がないので、検索が難しくなると思った。探していくと、サルトリイバラに辿りついた。「これがサルトリイバラなのか」と思った。「サルトリイバラ」は知っている名前である。葉があれば、サルトリイバラと分かったのにと思った。
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サルトリイバラのつる

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 サルトリイバラの果実

 ムラサキシキブの冬芽を見る番になった。この冬芽は柔らかい毛で覆われているが、裸芽であるという。つまり芽鱗がない。見ると、成長したというより、弱って来たように感じるほど小さかった。
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 直ぐ近くのカジイチゴから若葉が噴き出ていた。新緑の艶のある葉を見ると、新しい生命の息吹を感じる。「新しい時が来た」と、からだの中に躍動感を芽生えさせる光景である。葉も小さい内は可愛く映るものである。
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 カジイチゴの新葉

撮影:211

  記  平成28213()