公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

冬芽 アカシデ・ナツツバキ・リョウブ

217()
 
 2月に入り、久しぶりに舞岡公園を訪れた。春めいてきて、清々しさが感じられるようになった。ばらの丸橋でいつもののようにアカシデの冬芽を見た。「何か変化があるだろうか」と期待していた。先日は細長くなった雄花の冬芽がよく目に入ったが、今日は注意しないと分からなくなっている。食べられたり、落ちたりした形跡がないが、どうしたのだろうか。謎のように思える。
イメージ 1
アカシデの冬芽
 
 今日はばらの丸橋から引返し、おおなば橋を渡ってみた。こちらへはまだ来たことがない。案内図をみると、こちらにえのき休憩所があることが示されている。名前から考えてエノキの樹があると推測される。「もしかしたら、エノキの冬芽が見られるかもしれない」と思った。いままでエノキの冬芽をきちんと見ていない。もしかしたら手ごろな冬芽があるかも知れないと期待していた。
イメージ 2
おおなば橋
 
 えのき休憩所を見渡すと、エノキの樹に見えたものはミズキの樹だった。サクラの樹は沢山あるが、エノキの樹は見当たらない。「推測は違っていない」と探してみると、ようやく2本見つかった。見ると、低いところに枝がない。これでは、鮮明な冬芽の写真は撮れそうもない。いつものように望遠を効かせ写真を撮ったが、いつもの出来と変わらなかった。
イメージ 3
左右がミズキ
 
  えのき休憩所の先は行き止まりになっていた。残念な思いをしながら、もみじ休憩所を目指した。もみじ休憩所の入り口にはナツツバキの樹がある。この冬芽を何度も見ているが、まだ正確に理解していない。鱗芽のつくりであることは分かるが、芽鱗が何枚であるか、はっきりつかめない。資料には2枚というのと、2枚以上であるという2つの説がある。どちらが正しいのだろうか。2枚という資料を見ると、「はじめは芽鱗が2枚・・・」と説明されている。
 写真の試料は芽鱗が2枚になっている。問題は、芽鱗の中から出てくる毛に覆われてものを芽鱗というかである。これを含めれば、2枚以上とも考えられる。そうすると、2枚以上と説明している資料も正しいことになる。この辺を正確に知りたいのだが、ここまで説明している資料は今のところ見つからない。いつも参考にしている保育社植物図鑑、牧野新植物図鑑はいずれも冬芽には触れられていない。
イメージ 4
ナツツバキの冬芽
 
 道を隔ててリョウブの樹がある。この冬芽についてもナツツバキと同じ課題を抱えている。「2つとも芽鱗は剥がれやすく、裸芽であることをよく見かける」と説明している資料が多い。しかし、それ以上深く説明しているものは見かけない。試料も外側の芽鱗が剥げようとしている。この芽鱗が剝げると、黄土色のごくわずかな毛で覆われてものが現れる。これは芽鱗になるのか、このことについて説明している資料は見つからない。ナツツバキと同様に考えると、この黄土色をしたものも芽鱗の中に入るように思えてならない。
イメージ 5
リョウブの冬芽:芽鱗がついている

イメージ 6
リョウブの冬芽:芽鱗が取れた
 
撮影:27
 
記  平成2828()