公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

冬芽を調べる 4 「リョウブ・スズカケノキ」

117日(日)

リョウブの冬芽
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写真1:リョウブの冬芽

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写真2:リョウブの冬芽

 リョウブの冬芽としてはよく帽子をかぶった写真が紹介されているので、この形がリョウブの冬芽のイメージと思い込んでしまう(写真1)。しかし、リョウブの冬芽を見ていくと、帽子をかぶらず、緑黄色をしたものもある(写真2)。写真2を見た時は、一瞬これは何の冬芽なのだろうかと思ったこともある。この帽子のようなものは落ちやすいので、裸になった冬芽を見ることになるようだ。リョウブの冬芽は鱗芽に入り、帽子に見えたのが鱗片(芽鱗)ということになる。
 
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写真3:リョウブの冬芽

 写真3ではリョウブの冬芽がしっかりと鱗片(芽鱗)で包まれていることが確認できる。
 
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写真4:リョウブの冬芽

 リョウブの冬芽の鱗片(芽鱗)は2枚という。写真4を見ると、2枚のうち1枚が剥がれようとしていることが分かる。
 
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写真5:リョウブの冬芽

 写真5は、5月下旬、長い間冬芽の中で守られていた花序が新葉の間から出始めてきた写真である。ここまで来ると開花は間もなくである。

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 この冬芽を見た時、「これはリョウブの冬芽でないか」と思い、何回か写真を見直し、撮影場所を確認した。それくらいよく似ている。スズカケノキの冬芽とリョウブの冬芽に関連する資料がないかと探したが、見つからなかった。

資料
春が近くなり芽鱗を脱ぐと長めの毛が現われます

 この資料によると、リョウブの冬芽に似ている部分はスズカケノキの冬芽の鱗片(芽鱗)になるようだ。鱗片(芽鱗)が剥がれたものとばかり思っていたが、「これそのものが冬芽の鱗片(芽鱗)になる」とは知らなかった。

考察
 以上から考えると2つ種類の冬芽は鱗芽に入る。
 リョウブの冬芽とスズカケノキの冬芽とは見かけはそっくりだが、リョウブの冬芽が裸になったものとスズカケノキの冬芽の裸になる前が似ていることになる。
 
つづく

撮影:2014.5.30 2015.12.27、2015.2.19、2015.2.23、2015.3..11


  記 平成28114日(金)