ツリフネソウを見る
10月30日(金)
水路際にミツマタの樹がある。枝が3つ、3つと分かれることからミツマタの名前がついたという。成程そのようになっている。見ると蕾が開きかけ、中の花芽が見え始めている。以前、雪の中で、黄色い花が咲いていたことが印象に残っている。
沼地の奥が緩やかな斜面になっている。そこには色々な草花が現れてくる。今コセンダングサ、アイノコセンダングサなどが一面に覆っている。その黄色い花の中をよく見ると、青い花がポツリポツリと見える。青い花はツリガネニンジンである。深まる秋の景色には、何となく寂しさが感じられる。
正門近くに小さな池がある。その奥にツリフネソウが咲いている。昨年も同じ時期に見ているが、こんなに沢山花が咲いていただろうか。今年は奥の方まで株が広がり、花の数が多くなったような気がする。ここのツリフネソウはピンク一色である。この花は形が実に奇妙な形をしている。
ツリフネソウ
池ノ前の草原を見ると、コブナグサがたくさん見えた。いままでここで見た記憶がない。それにしてもたくさんある。見ると、どの穂も閉じている。開いているのは数本しかない。まだ穂が出たてなのだろうか。
コブナグサ
池の端にはネコヤナギがあった。どんな様子か見ると、綺麗にオレンジから赤みがかった色がついている。まるでリンゴの色をしている。春になるとこの綺麗に見えるものを帽子のように脱ぎ、中から毛に覆われた花が出てくる。
ネコヤナギ
コリアのところから藪に入り、いつも見るムラサキシキブを見た。50mから60mの山道だが、ここにムラサキシキブを見ることが出来る。今観察できるのは冬芽である。ムラサキシキブの冬芽は葉の葉腋についている。冬芽が葉腋から離れると、コムラサキになる。冬芽は確かに葉腋から出ている。
ムラサキシキブの冬芽
遊歩道に出て、少し戻った。ここの崖に以前ゴンズイを見たが、今はどこにあるのか分からなくなってしまった。その代りに赤い果実が見えた。これはガマズミである。離れているので葉を確認できないが、確かゴンズイの近くにガマズミがあったことを記憶している。
ガマズミの果実
サクラ並木を通り、テニスコートの脇にあるマルバマンサクを見に向かった。マルバマンサクの花は地味で、1つだけ見たのでは花なのか何なのか分からない。樹に沢山付くと、「成る程これが花かぁ」と思えるようになる。いまは2つ対になった冬芽がついている。
マルバマンサクの冬芽
撮影:10月21日
記 平成27年10月29日(木)