公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園 ウナギツカミが咲く

1020日(火)
 
 舞岡の水田の畦道を歩くと、しばしばウツギの樹が現れてくる。ウツギの樹がこれほど水辺に多く育つとは思っていなかった。ウツギは卯の花と言われ、有名な「夏は来ぬ」の歌唱に出てくる。その歌詞から垣根などに使われてきたと考えられる。ここのウツギが自然のものか、人が植えたものか判断が出来ない。昔の水田の近くにあった農家では、この樹を垣根に利用していたことも考えられる。この花の開花に注意し、蕾まで見届けていたのだが、今年は開花を見逃してしまった。今は果実がぎっしりなっている。球形の上⒊分の1ぐらいが抉れ、そこに3本ぐらいの針が出ている。これは花柱の名残と考えられる。
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ウツギの果実

 ウツギの樹と同様ハンノキもたくさん出現する。ハンノキは水気のあるところに適しているということから、このハンノキはもともとこの辺にあったものと考えられる。ハンノキは幹が真っ直ぐ伸びるといわれている。見ると、確かに真っ直ぐ伸びている。今見ると、つい先ごろまで雄花が落ち、雌花が残っていたかと思ったら、新しい冬芽が出来ている。雄花(花序)の方は細く短い棒のようで、雌花(花序)は雄花(花序)の4分の1にも満たない小さなものである。
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ハンノキの冬芽

 アメリカセンダングサが見えてきた。この花も水辺付近に見られるものである。この花も似ているものがいろいろあり、中々区別が難しい。ようやくすこし分かってきた。花のすぐ下の総苞をみると区別がつくという。アメリカセンダングサはこの総苞が長く伸びている。見ると、確かに長く伸びていることが分かる。
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 水田を離れ、遊歩道へ上がった。ここの藪の下草を見ようと期待していたのだが、ここはきれいに刈られてしまっていた。多くの人が通るので、邪魔にならないように刈ったのだと思う。残念ながら、いろいろな植物は見ることが出来ない。奥の方に古井戸があったので、その付近へ行こうと進み始めると、ウナギツカミの小さな花が目に付いた。ウナギツカミは沼地などの水の中に見ていたので、本当に「ウナギツカミだろか」と疑った。葉を見ると、間違いなくウナギツカミである。水辺から少し離れたところぐらいには咲くのだろうか。
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ウナギツカミ

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ウナギツカミの花
 
 古井戸へ近づくと、再びヤマハッカが見えた。山へ入る道の脇に沢山咲いている。先程は水辺にポツンと咲いていただけだったので、一瞬吃驚した。濃い青紫色なので、先程より鮮やかに見える。
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ヤマハッカ

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ヤマハッカの花
 
 前回来たとき、古井戸の脇には赤いヒガンバナが見事な姿をして咲いていたが、もうその面影はなくなっていた。道を戻り、古民家へ向かった。先程のウナギツカミの脇のノコンギクの写真を撮った。ノコンギクは増えもしないし、減りもしていない。花の数が少ないのが意外である。
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撮影:1012


  記  平成271019日(月)