公園の草木

公園の草木の観察記録を書いています。

舞岡公園 シシウドか、アシタバか

1017日(土)
 
  今年はいろいろなハギの花を見た。いろいろと言っても、ミヤギノハギヤマハギ、マルバハギの3つである。この3つの区別が分かったようで、本当は、まだ分かっていない。今頃は果実が出来ているのではと思い、さらに手掛かりを求めて探しに出た。
 舞岡公園の京急ニュータウンから入ると、ばらの丸の橋の手前にハギの垣根がある。このハギは大方がヤマハギと思っている。中には葉の緑が濃く、葉が丸いので、マルバハギの可能性もありそうなものもあるが、花を見ると、ヤマハギになってしまう。果実を確認すれば、手掛かりが得られそうではないかと観察してみた。見ると、果実の付いた花序が伸びており、長さから考えると、やはりマルバハギではなさそうだ。果実を見ると、円形に近く、扁平だったものが厚みを増している。触ってみると、中に種子がある手ごたえを感じる。
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ヤマハギの果実
 
 ばらの丸橋の上からカエデを見た。緑の葉がまだたくさんついている。もう間もなく色付き始めるのではないだろうか。枝先を見ると、緑の中に赤いものが見えてきた。実にきれいに映る。冬芽であることは間違いない。カエデの冬芽は対になっている。
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カエデの冬芽
 
 カエデの横にアカシデがある。初めてこのアカシデを見た時、まだ、イヌシデとの区別が全然分らなかった。何回か見ていくうちに、「枝が赤く、葉の先端が尾状になっている」ことなどを知り、成る程と頷けるようになった。葉腋に出来た冬芽は、艶があり、弾丸のように先が尖っている。
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アカシデの冬芽
 
 キブシにはまだ緑色の果実が下がっているが、枝先には花序が伸びて冬芽がつき始めていることが分かる。春先、枝から吊下る花序が特徴的で、葉や果実に疎かったが、果実が長いこと吊下っていることを覚えた。葉については未だ知識が乏しい。
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キブシの花序:冬芽がつき始めている
 
  藪の中にウドの花のようなのが見えた。太い茎の先に花火状に枝を出し、その先に花をつけている。一寸見たのでは、花が咲いているのか、咲き終わったのか分からない。
ウドについて調べると、

ウドは雌雄の別があり、上部に両性花序、下部に雄性花序をつける

 両性花、雄性花を探したが、直ぐには何だか分からなかった。花弁がついているものが両性花らしいと思いよく見た。白色の5枚の花弁があり、縁は内側に丸まっているのが分かるが、めしべやおしべの本数がはっきりわからない。
 この花がウドであると思っていると、
アシタバではないかという資料が見つかった

 
 そこで、振出しに戻り、ウドとアシタバの違いを調べることになった。保育社図鑑を見ると、これらはせり科のシシウド属である。また、同じ仲間に沢山あることに驚いた。ウドと名前がつくものはタラノキ属で今までウドと思っていたのはシシウドのようであった。シシウドとアシタバの違いは、生育場所と葉の厚さと光沢にあることが分かった。このことを知ると、もっと詳しく観察しておくべきであったと反省させられた。写真からは光沢があるように見える。すると、アシタバになる。しかし、生育場所は海岸ではない。すると、シシウドになる。再確認の必要が出てきた。
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シシウドか、アシタバ

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雄花 

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両性花
 
 
撮影:1012
 
記  平成271016日(金)